2017.07.30

地元・郡山商が粘りを見せるも最後は力尽きる

試合終了まで勝利の執念を見せた郡山商[写真]=徳原隆元
バスケ情報専門サイト

 平成29年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)は福島で開催。地元郡山商業高校(福島県)は実力校ひしめく東北選手権で優勝を果たし、勢いに乗って今大会を迎えた。

 その郡山商は7月29日、2回戦で富士学苑高校(山梨県)と対戦。1回戦は会場に詰め掛けた応援団に後押しされるようにノビノビとしたプレーを見せていたが、この日はペースが上がらない。実は1回戦でキャプテン佐藤由佳がルーズボールに飛び込んで腰を負傷。松本理コーチは富士学苑戦へ出場させるのを迷ったが、「チームの精神的支柱だけに」とコートに送り出した。

 しかし、「佐藤は接触プレーを嫌がって、本来の出来ではなかった」(松本コーチ)こともあり、チームもリズムを失う。反対に富士学苑はインサイドを中心に確実に得点を重ね、郡山商は追いかける展開になった。

 「後半はドライブで仕掛けられたが、もっと早い段階からやればよかった」と、松本コーチは悔やむ。そして、「結局、出だしのビハインドが痛かった。佐藤をカバーしようと限られたメンバーで乗り切ろうと思ったが…」。

 郡山商は1点差まで追い詰めたものの、61-67で敗退。男子の福島東稜もこの日敗れたことで、福島県勢男女4チームは姿を消すこととなった。

 「地元のインターハイで勝とうと集まったメンバー。それだけにプレッシャーはあったが、『期待をパワーに変えて頑張ろう』とここまでやってきた。東北選手権にも勝てていい流れが来ていたが、キャプテン(佐藤)のケガは正直痛かった」と、松本コーチ。「3年生だけでなく、下級生にも実力のある選手がいる。今後は彼女たちも含めて戦っていけるチームにしていきたい。そしてウインターカップでベスト8、4に残れるようにしっかりと準備したいと思っている」と、最後は先を見据えた。

地元インターハイで勝とうと集まったメンバー。これからはウインターカップで上位進出を目指す