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7月28日、「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が開幕。鹿児島県薩摩川市の薩摩川内市総合運動公園総合体育館(サンアリーナせんだい)、いちき串木野市のいちき串木野市総合体育館、鹿児島市の吉田文化体育センターの3会場で熱戦の火ぶたが切られた。
女子1回戦では東京都2位でインターハイ出場を決めた明星学園高校(東京都)が高岡第一高校(富山県)と対戦。明星は試合開始から落ち着いた試合運びで高岡第一からリードを奪っていく。高岡第一はゾーンディフェンスで明星のインサイドを抑えようとするも、内外とバランスよく攻める明星を攻略することができなかった。
最終スコアは110-60。大事な大会の初戦を明星は快勝で2回戦進出を決めた。次戦は第2シードの大阪薫英女学院高校(大阪府)と顔を合わせることになるが、右下ブロックの勝ち上がりを占う意味でも重要な一戦となるだろう。
6月の関東大会での段階で明星の椎名真一コーチは「控えの層を厚くすること」を課題にあげていた。インターハイの本番に向けた強化の中で、「チーム力がついてきた。先発の5人はもちろんのこと、ベンチを含めて8人は使えるようになった」と手ごたえを口にした。それを裏付けるように、今日の試合では合計110得点のうち、実に70得点は6得点10リバウンドをあげた八村安美菜をはじめとするベンチメンバーによるものだった。
昨年の後半故障に苦しんだオドボ・エンデュランスは「まだ20分程度しか使えない」(椎名コーチ)状況ながら「8割程度」は回復しているという。この試合でも出場時間を調整しながらコーチに立ったが、ゴール下での存在感は抜群。ステップワークはスムーズでシュートタッチも柔らかく、大阪薫英といえどもきっちりとした対策が必要だ。
明日の大一番に向けて百戦錬磨の椎名コーチはどのような作戦を準備しているのだろうか。大阪薫英戦のポイントを聞くと、「勝つ気のあるチームが勝つ」と気持ちの面を強調した。ともに昭和の時代から全国大会の常連として何度も優勝争いを演じた古豪同士。今年に関しては大阪薫英が近畿1位、明星が関東2位と激戦区でも好成績を残しているだけに、この対戦は今から楽しみだ。
文=入江美紀雄