2026.07.21
NBAは今、“レブロン待ち”の状態だ。この夏の最大の焦点は、フリーエージェント(FA)のレブロン・ジェームズがどこでキャリアの有終の美を飾るのかであり、リーグはキングの決断を固唾を飲んで見守っている。
この一件については、コミッショナーのアダム・シルバーも言及。「彼がどこでプレーするかによって、日程が左右される。日程を確定させるために、早めに発表してもらいたい」とし、どこか落ち着かない様子がうかがえた。
2016年にレブロンと共にリーグ優勝を経験したイマン・シャンパートは、自身のポッドキャスト番組『Shump Street』で、レブロンにとって“最良の選択”を分析。噂に挙がっている球団には、それぞれ違う魅力があるという見解を示した。
「もしリング(優勝)を狙うなら、フィラデルフィア。チケットの売り上げを重視するならマイアミ。キャリアを素晴らしい形で締めくくりたいなら、クリーブランドに行くべきだ」
レブロンの移籍先については、ニューヨークで開催された世界最大級のスポーツカルチャーの祭典「Fanatics Fest」における『Mind the Game』の公開収録中にも言及された。例の如く、具体的な行き先こそ言及しなかったものの、ヒントとして「プロセスを信じる(Trust the process)ことを大切にしているチームに加わりたい」とコメント。後に具体的な意図はなかったと否定されたが、「Trust the process」は10年以上、フィラデルフィア・セブンティシクサーズが球団の信念としているスローガンである。
古巣への復帰が取沙汰される中、シクサーズはダークホースとしてメディアで頻りに名前が挙がる。同球団は今夏、ポール・ジョージと引き換えにジェイレン・ブラウンを獲得。多くの指名権まで放出し、悲願のタイトルに本腰を入れている。チームの中核であるジョエル・エンビードやタイリース・マキシーも、レブロンの加入を歓迎しているとされているほか、「Fanatics Fest」ではシクサーズのオーナーであるジョシュ・ハリスがレブロンと会談。短時間ながらも、その会話は和やかな雰囲気だったとされている。

エンビードらもレブロンを歓迎する姿勢を示している[写真]=Getty Images
クリーブランド・キャバリアーズは、ストーリーとしては最も美しい行き先である。自身の地元であり、NBAキャリアを始めた地に帰還して、ファンたちに見送られる。完璧主義であり、物語を重んじるレブロンにとっても納得のフィナーレとなるはずだ。
だが、シャンパートはレブロンがキャバリアーズで再びタイトルを掲げ、有終の美を飾れる可能性はないと大胆な発言を残している。
「勝利の喜びを求めてクリーブランドに行ってはいけない。あそこで勝つことはできないからだ。幸せにはなれないだろう。あそこに行くのはあくまで“凱旋ツアー”のようなものであって、勝利のためじゃない。勝者の一員になれると思ってあそこへ行くなんて、とんでもないことだ」
その理由は、地元であるからこその期待の大きさが所以だという。
「レブロンが苛立ち、抱えるものが多すぎると感じていたチームだ。そこには俺も所属していた。もしそうなれば、彼はチームの連中を次々と放出し始める。レブロンはまるでUPS(配送業者)の社員みたいに、どんどん人を“出荷”してしまうからな」
それでも、キャバリアーズが最も現実的な選択肢の一つであることに変わりはない。ジェームズ・ハーデンは自身が所有していたプレーヤーオプションを破棄。これは、チームのサラリーキャップに寄り添う形で新たな複数年契約を結ぶためと言われており、これによりキャバリアーズのフロントは、レブロン獲得のための柔軟性を維持している。
レブロンの行き先については、共に時代を築いたケビン・デュラントも予想を展開。記者からの質問に対して、「心の奥底ではクリーブランドかなと思っている」としながらも、シクサーズにも「十分チャンスはある」としている。
気がかりなことは、シクサーズ、キャバリアーズ、ヒートのいずれも東地区の球団であるということ。レブロンは度々“家族の重要性”を強調しており、現在の住まいであるロサンゼルスから離れることには慎重さを保っている。
移籍先については、いくつものシナリオがある。いずれにせよ、決断の日はもうすぐそこまで迫っている。
文=Meiji
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