2019.08.01

「なんとしてでも勝たないといけない」…福岡第一の小川麻斗、チームに戦う姿勢を見せ決勝戦へ

インターハイ準決勝で両チーム最多の23得点を挙げた小川[写真]=佐々木啓次
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 8月1日、サンアリーナせんだいにて「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」の男子準決勝が行われ、福岡第一高校(福岡県)が開志国際高校(新潟県)に81-55で勝利。決勝へ駒を進めた。

 試合は、前半を34-28で折り返したが、第3クォーターに福岡第一が持ち前の激しいディフェンスから速攻で畳み掛け、この10分間を19-6とし、一気に試合の主導権を手繰り寄せた。53-34で始まった最終クォーターもリードを渡さず、最終スコア81-55で試合終了。

 試合後に取材に応じた福岡第一のキャプテン小川麻斗は「土浦日大と東山の時も、第3クォーターで追いつかれたところがあって。そこをいかに自分たちが崩れずにやれるかっていうところを、自分たちのバスケットである強いバスケットという先生から指摘があって、そこで自分のディフェンスが出来たのでそこが勝利に繋がっていったのかなという感じです」と語るように、今大会での経験をすぐに活かした。

 ハーフタイムでの具体的な指示を問われると「相手がゆっくり攻めてきているところを自分たちもゆっくりしまったので、自分たちのバスケットのブレイクが出来なくなるので、まずはディフェンスを強くして、相手にミスをさせて、リバウンドを取ってからブレイクを出そうっていう指示が出ました」と答えた。

 小川はこの日、両軍最多の23得点を叩き出したが、前半はシュートタッチにやや苦しんでいるようにも見えた。これに関しては「まずはディフェンスからルーズボールとか、泥臭いところからやればシュートは入ると思ったので、そこをしっかりやることが出来たので、シュートが入ったと思います」とコメント。

 また、小川はインターハイで存在感をアピールしている内尾聡理神田壮一郎についても言及。

「今年は自分たち2人(河村勇輝、クベマジョセフ・スティーブ)がマークされることによって、神田とか内尾のマークマンが寄ってくるので、そこの合わせとかを2人がやってくれれば点に繋がるので、そこは半年間やってた中で息が合ってきたなと思います。新チーム入ってあんまり攻め気が無くて、スタート3人がシュート打ちすぎたりとか、相手も守りやすかったので、先生も練習か『打っていけ、攻め気を持て』と言っていたので、その2人が攻め気を持つことによって、自分たちも攻めれているなと思います」と評価した。

「泥臭いプレーというか、そういう部分でチームのディフェンスを頑張ってもらいたいので、自分が頑張ることによって勝利に繋がると思う」

 そう話す小川はルーズボールへ飛び込み、チームに戦う姿勢を見せた。去年のインターハイ、小川自身は経験していないが、初戦敗退ということもあってか彼は人一倍強い気持ちを持っていた。

インターハイ優勝まで、残すは決勝戦のみ[写真]=佐々木啓次

「初戦敗退っていう悔しい思いがあったので、ウインターでも圧勝して、勝つことができたので、そういう経験があって、強いチームになって『福岡第一だな』と言われるようになったと思うし、明日は何としてでも勝たないといけないと思う」

 決勝戦で戦う北陸高校(福井県)は、強豪校を次々と倒し、決勝にまで上り詰めた勢いのあるチームだ。北陸の印象を問われると「北陸も強豪校を倒してきたので、強いチームだと思う」と話し「自分たちのバスケットができれば、優勝はできると思うので、優勝したいと思います」と続けた。

 最後に改めて、決勝への意気込みを尋ねると「なんとしてでも勝たないといけない試合だと思っているので、福岡第一のバスケットをしていきたいと思います」と力強く胸を張った。

 まさかの初戦敗退から約1年。2日の決勝戦では、優勝への強い気持ちを持つ小川に期待したい。

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