2019.12.25

ドライブが武器の京都精華学園・関瑞葵は高橋未来らと日本一を目指す

3回戦の明星学園戦では18得点5リバウンドを奪った京都精華学園の関[写真]=伊藤 大允
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「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の3日目、女子は3回戦が行われ、明星学園高校(東京都)に75―58で勝利した京都精華学園高校(京都府)が2年連続でベスト8進出を決めた。

 出だしにインサイドプレーやドライブなどで得点を挙げた京都精華学園。ディフェンスでも明星学園にプレッシャーを与えると、明星学園の田中ナターシャ絵里にシュートをねじ込まれる場面はあったものの、エースの高橋未来(3年)をはじめ、松尾祥花、関瑞葵(ともに3年)、荻田美(2年)の4人が2桁得点。バランス良い攻撃を見せて明星学園を突き放した。

「ディフェンスと走ることがしっかりできたと思います」と勝因を語ったのは荻田の20点に続く18得点を奪取したシューティングガードの関。今のチームは京都精華学園中学校からの選手が多い中、関は地元京都の亀岡中学校の出身で、今年はスターターとして活躍している選手だ。

 その関が高校から京都精華学園に入学したのは、中学時代に高橋たちとともにジュニアオールスターの京都代表に選ばれたことがキッカケ。高橋たちからの誘いに、一時は迷ったものの「(高校で)高橋と一緒にやりたい」という思いが強く入学を決めた。

 中学3年生の全国中学校体育大会(2016年福井全中)でチームを準優勝へと導いた高橋は、当時すでに全国区の選手。その高橋のプレーだけでなく、チームをまとめる人間性など「全て」が決断の大きな理由となったと関は言う。

 とはいえ、高橋をはじめ、松尾らキャリアのあるメンバーがひしめくチーム。また中学から一緒に活動している中に入ることに不安はなかったのだろうか?

「最初は不安はありました。だけど、先輩も後輩も温かく迎え入れてくれたおかげで成長することができました。プレーでも3年生になった今年も不安はあったのですが、先生(山本コーチ)や同級生に自信を付けてもらいました」と関はこれまでを振り返る。

チーム力でベスト8入りを決めた京都精華学園[写真]=伊藤 大允

 得意とするのはドライブからのレイアップシュートで、さらにそこからファウルでバスケットカウントをもらう“3点プレー”。

 そのプレーを中心に3回戦だけでなく、前日の2回戦(対アレセイア湘南/神奈川県)でも15得点。アグレッシブなプレーでチームを盛り立てた。

「高橋や荻田がマークされている時に私がだけどれだけ点を取れるか」と自身の役割を語る関は、「インターハイではベスト4を懸けた試合で岐阜女子高校(岐阜県)に負けていて、私たちは岐阜女子にリベンジして優勝することを目標に仕上げてきました。まずは明日しっかり走って、自分たちのバスケットで勝ちたいです」と準々決勝以降の抱負も語った。

 意を決して京都精華学園に飛び込んでから3年。最高のチームメイトである高橋たちとともに、関は、明日以降も目標である“日本一”に向けてハードに戦う。

文=田島早苗

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