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7月26日、男子の「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」にはシード校が登場した。
今大会の第1シード・洛南高校(京都府)と対戦したのは、11年ぶり2度目の出場を果たしたつくば秀英高校(茨城県)。「初戦の難しさがあった中でも持ち味は出せました」と稲葉弘法コーチが言うように、25日の1回戦では高岡第一高校(富山県)を93−74で退けた。しかし、洛南との一戦は最終スコア54−86でタイムアップ。「相手が一枚もニ枚も上手でした」。稲葉コーチはそう試合を総括した。
後半もインサイドとアウトサイド、速攻などから多彩に攻め込まれたつくば秀英。稲葉コーチは「高さの部分では分が悪いことは分かっていましたけど、それ以上に相手のボールムーブが素晴らしかったです。常に受け身のディフェンスというか、こっちの読みに対しても向こうが上回った対応をしてきました。相手の点数を少しでも減らすことが、唯一戦える方法だと思ったのですが……」と脱帽した様子だった。
では、実際コート上で戦った選手は、洛南の強さをどのように感じたのだろうか――。
選手たちがバランス良く得点を取ることを理想としているつくば秀英だが、その中でもエースとしての役割を担うのが村上旦憲(3年)だ。高岡第一との初戦はゲームハイの26得点を挙げている。
「昨日の試合は自分たちのベースでできたんですけど、今日はチームが機能しなくてどんどん点差が離れていってしまいました。一つひとつのシュート確率が違いまし、オフェンスでは一人抜いてもすぐにカバーが寄ってきたので全然崩せなかったなかったです」
洛南戦の村上は計12得点。ドライブを試みてもその大半が相手に阻まれ、ターンオーバーは「6」を数えた。また、今大会を通して村上が特に悔やんだのが、2試合で12分の1に留まった3ポイントシュート確率だ。洛南戦で放った6本の3ポイントは1本もリングを通らなかった。「得意ではあるんですけど、この大会は1本しか入ってないのでもっと練習しなければいけないです」。
2日間のインターハイを終え、「やっぱり自分が点数を取らないといけないので、もっと1対1を仕掛けてチームを盛り上げていきたいです」とエースとしての自覚はさらに強くなった。
「また冬、洛南にリベンジしたいです」
土浦日本大学高校を筆頭とする県内のライバルたちを再び破り、ウインターカップではさらに成長した姿を見せてほしい。
取材・文=小沼克年