2023.12.27

「もう一度新しい人生を歩みたい」…桜丘の舘山洸騎、アメリカ志望の思い明かす

2回戦で姿を消した桜丘の舘山洸騎 [写真]=バスケットボールキング
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 桜丘高校(愛知県)は12月25日に東京体育館で行われた「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」男子2回戦で東山高校(京都府)と対戦。2点ビハインドで迎えた試合終了残り42秒に3ポイントシュートで突き放されると、そのままリードを奪い返せず、74-82で敗れた。

 司令塔の舘山洸騎は3本の3ポイントシュートなどでチーム最多26得点に4アシストを記録。積極的な仕掛けを見せていた一方、第4クォーター終盤の大事な場面では自らシュートを放たず、チームメートへパスを出してミスにつながるシーンもあった。

「前半から自分が中心となって得点を取っていたので、自分にマークが寄ってくるのをわかっていました。(あのシーンでは)東山のディフェンスが自分のことしか見ていなかったので、空いていた仲間へパスを出しました。仲間は自分が打つと思っていたのかなと。シュートを打つと信じてくれているなら、自分がしっかりと打ちきらないといけません。そこで決めきれるのがエース。仲間ではなく、自分のスキルに関わってくると思っています」

 チームとしては「やるべきことはやった」試合だというが、自身の出来については一切満足していない。「自分がもっと得点やアシストを記録するとか、ゲームをコントロールすることが必要だったと思います。自分1人でどうにかなる試合でしたから。チームではなく、自分に責任があると思います」と振り返った。

 入学当初は「周りより評価が低い」立場だったが、日々の努力を重ねることで信頼を勝ち取り、高校最後の大会をエースとして終えることになった。目指していたものには届かなかったが、「自分がやったことはしっかりと成果につながる高校。熱い仲間、評価してくれる先生の下でバスケットボールができて良かったと思っています」と、地元を離れて過ごした高校3年間についても触れた。

 次なる目標は「アメリカ挑戦」だ。中学校2年生の時、IMGアカデミーに短期留学した経験があるようで、「約2週間でしたけど、そこで吸収できたことがすごく多かったです。もう一度アメリカに行き、自分がどれくらい成長できるのか。もう一度新しい人生を歩みたいです」と熱い思いを明かした。

「桜丘からアメリカ」といえば、富永啓生(ネブラスカ大学)の例がある。舘山は日本を代表するシューターに強い憧れを抱く。

「富永選手はタフな状態、ダブルチームとか、フェイスガードされてもしっかりとシュートを決め、ウインターカップ3位に導いた“ザ・エース”です。また、オフボールの動きなど、一つひとつの質が高いと思っています」

 偉大な先輩を追いかけてーー。舘山の挑戦はこれからも続く。