2023.12.27

日本一王手の岐阜女子「必ず勝ちきりたい」絈野夏海がWC決勝のキーポイント語る

準決勝の札幌山の手戦でチーム最多22得点を挙げた岐阜女子・絈野夏海[写真]=バスケットボールキング
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 12月27日、東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」女子準決勝が行われ、岐阜女子高校(岐阜県)が76-46で札幌山の手高校(北海道)に勝利。4年ぶりの決勝進出を果たした。

 第1クォーターから司令塔の絈野夏海が13得点とチームをけん引すると、今大会ここまで平均91.7得点を挙げてきた札幌山の手のオフェンスを封じる堅守も光る盤石の試合運び。焦る札幌山の手をじわじわと追い詰め、最後は30点差をつける快勝だった。

 両チームは昨年のウインターカップ準決勝でも対戦。当時は3ポイント攻勢で走った札幌山の手が、今回と同じ30点差(98-68)をつけて決勝進出を果たしていた。現在キャプテンとしてもチームを引っ張る絈野は、「去年のリベンジでもあった。負けられない戦いの中、去年やられた3ポイントをケアしながら自分たちに流れを持ってこれたのが勝因の一つかなと思います」と、会心の勝利を振り返った。

 苦杯を喫した昨年は、絈野がチーム最多15得点を挙げたものの、得意の3ポイントが12本中1本の成功にとどまり、この日も14本中2本の成功と“不発”。「去年も今日も3ポイントが入らなかったので、何かあるのかな」と試合後には因縁を感じている様子だったが、終わってみればチーム最多の22得点に9リバウンド6アシスト1スティールの活躍。「また明日に向けて調整していければ」と前を向いている。

 そんな頼もしいキャプテンが、準決勝突破のポイントに挙げたのが、ベンチスタートから守り立てた2年生スモールフォワード、安藤美優の存在だ。この日は第1クォーター残り7分にコートへ入ると、いきなりスティールから絈野の得点をお膳立て。「安藤が入ったことでディフェンスの流れが変わったと思う。安藤はディフェンスが上手なので、流れを持ってきてくれた」と、キャプテン自ら守備職人の名を挙げ、その働きを称えた。

 決勝戦の相手は、今夏のインターハイ2回戦と「U18日清食品トップリーグ2023」で対戦し、いずれも接戦で敗れている女王・京都精華学園(京都府)。絈野は「ディフェンスは自分たちの武器だと思うけど、その後のリバウンドやルーズボールを取らない限りは、流れを持ってこられない。リバウンドとルーズボールが鍵になると思います」と優勝のためのキーポイントを語りつつ、「必ず勝ちきりたいと思います」と雪辱を誓う力強い言葉も口にした。

 女王の2年連続夏冬連覇か、挑戦者の5年ぶり3度目の全国制覇か。東京体育館で行われる注目の決勝戦は、28日正午ティップオフ。試合の模様は『バスケットLIVE』と『J SPORTS オンデマンド』でライブ配信、『BS朝日』と『J SPORTS』で生放送される。

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