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12月27日、「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子準決勝が行われ、前回覇者の京都精華学園高校(京都府)が東海大学付属福岡高校(福岡県)と対戦した。
試合は、前半を終えて37ー33と京都精華学園のリードはわずか4点だったが、第3クォーター中盤にガードの堀内桜花やパワーフォワードの八木悠香(ともに3年)が得点を挙げると、ジリジリと東海大付福岡を引き離していく。12点リードで迎えた第4クォーターでは桃井優や橋本芽依ら2年生のアウトサイド陣が奮起。小気味良くシュートを沈めていき、最後は85ー62で東海大付福岡を退けた。
この試合、9得点5アシストを記録し、巧みなパスワークなどゲームメークでもチームを引っ張ったのが堀内だ。それだけでなく、リバウンドでは10本をマーク。昨年のウインターカップ決勝で17︎リバウンドを稼ぎ出すなど、もともとリバウンドを持ち味としているPGだが、今大会では戦況に影響するような大事な場面でのリバウンドが光る。
「今日の試合だったらセンターは留学生同士ということもあるし、こぼれ球は常に狙っていました。リバウンドは誰も行かない状態になってしまうのが良くないので、留学生が疲れてきたときにも自分が行かないといけないと思っています」と、自身が語るそのリバウンドは、流れが悪い方に傾きそうなところを幾度となく引き戻した。
また、相手に速攻などのチャンスを与えてしまったときも、「ボールを取られたということは、(すでに)1つのミスになってしまっているので、そこでまた速攻を決められてしまうと、2度気持ちが落ち込んでチーム的にも流れが悪くなるので、頑張って走っています(笑)」と、本人は笑顔で語るが、そういった失点にもつながりかねないシーンでは誰よりも全力で戻り、悪い芽を摘んでいる。
そういった数字に表れない動きでの貢献も大きい堀内は、試合では「あまり緊張しないタイプ」という。司令塔ということもあり、コート上では「どこで攻めるか、ファウルがかさんでいる具合はどうか」といったことを気にしながら冷静にプレーしているという。
そして迎える決勝は、連覇そして夏に続いて2冠が懸かる大事な試合。また、中学から合わせて京都精華学園での6年間の集大成ともなる。
「今日の出だしのように、自分たちの点数が入らないときにオフェンスに走るのではなく、しっかりディフェンスで堪えて守ってつなげるというのが決勝も大事になってくると思います。どういった流れになるのか分かりませんが、指示をしっかりして、やるべきことを徹底して戦いたいです」
華麗なパスや1対1でも魅せる世代屈指のポイントガードは、いよいよ高校バスケのラストステージを迎える。
文=田島早苗