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NBA幹部20人に聞いたドラフト1位候補…ピーターソンのショット創造力はコービー級?

次のドラ1候補がマッチアップ(左ピーターソン、右ディバンツァ) [写真]=Getty Images
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NBAドラフト2026」に向けて、球団幹部たちの視察は当然のようにスタートしている。NBA関係者の視線は、カンザス大学のシューティングガードであるダリン・ピーターソンと、ブリガムヤング大学(BYU)のフォワードであるAJ・ディバンツァ、早くもこの2人に集中しているようだ。

『ESPN』がNBA球団のスカウトや幹部20名を対象に実施したアンケートでは、ピーターソンが12票、ディバンツァが8票のトップ評価を獲得した。

 評価が割れる理由は、明快だ。ピーターソンは「NBAで勝てるショットクリエイター」とされる類まれな攻撃力が最大の売り。本能的なオフェンスと生まれ持ったバスケットボール IQは大学生離れしており、ボールをスムーズに扱って効率的に自分の望むスポットへと到達し、アウトサイド、ミッドレンジ、ゴール下のどこからでも得点が可能。ケガでシーズンの半数を欠場しているが、今シーズンは平均26.6分出場で21.3得点、フィールドゴール成功率50.6パーセント、スリーポイント成功率43.2パーセントという抜群の成績を残している。

 とあるベテランスカウトは、ピーターソンのことを「本当に特別です」と語り、全てを簡単にやってのけるポテンシャルに目を丸め、1人のNBAレジェンドを引き合いに出した。

「信じられない技術です。ショットメイキングは比類がありません。ショットメイキングと自分でシュートを作り出す能力という点では、コービー・ブライアント以降に見た中で、最もコービーに近い存在です」

 一方のディバンツァは、運動能力と攻守両面での上振れが期待されるプレーヤーだ。エリート級の体格に似つかわしくないシェイク&ベイク、ペース配分、レーンへの突進。どこを切り取ってもリムに向かう際にはディフェンダーを圧倒する。平均スタッツは23.3得点とこちらも目を見張るものがあるが、成功率32.9パーセントのアウトサイドには改善の余地あり。だが、自信と闘志に満ち溢れ、コートの主役であることを自覚する様からは、将来フランチャイズを任される未来が垣間見える。

 ある幹部はこの2強の比較において、わずかにディバンツァを推す理由をこう語る。

「本当に評価は僅差です。51パーセント対49パーセントと言いたい。周りを良くする選手として、AJ・ディバンツァのほうに少しだけポテンシャルがある気がしています」

 そして、2月1日(現地時間1月31日)、現地視察の熱量はピークに達した。全米13位のBYUが、同14位のカンザス大学に乗り込み、両者初の大学での直接対決が実現したのだ。『ESPN』の事前情報によると、この試合には少なくとも17チームから32人以上のフロント関係者が会場入り。そこにはGMをはじめとする意思決定者が7名含まれ、アトランタ・ホークスは5名、インディアナ・ペイサーズは7名を送り込み、ホークスについてはオーナーのトニー・レスラーの出席予定まで報じられていた。

 試合は、ホームのカンザスが序盤から流れを掴む展開に。カンザスのオフェンス時には早速、注目のマッチアップが実現するが、軍配はピーターソンに上がる。左45度からピーターソンが軽々とディバンツァを抜き去ると、ゴール下ではディフェンスに囲まれながら左手に持ち替えて鮮やかにフィニッシュ。また、スリーポイントを決めた直後、ディバンツァへのパスをピーターソンがスティールし、そのまま冷静にディバンツァとの1on1へと持ち込むと、最後は巧みなステップからミッドレンジを成功させた。前半残りわずかの時間帯には、ピーターソンが観客を総立ちにさせる豪快なポスタライズも沈め、前半はカンザスがBYUに20点差のリードをつけて折り返しを迎えた。

 後半はディバンツァにもエンジンがかかる。BYUは、この試合でゲームハイの33得点を記録した好調のリッチー・サンダースを軸に攻め立て、ディバンツァはディフェンスで存在感を示す。それと同時に要所でストロングなフィニッシュに持ち込み、追い上げに貢献すると、残り1分の段階で点差は4点までに圧縮。だが、最終的にはカンザスが逃げ切りを果たし、トッププロスペクトの対決はピーターソンが勝利する格好となった。

 個別のスタッツは、ピーターソンがわずか20分の出場で18得点、フィールドゴール成功率75パーセントをマーク。ディバンツァもアウェイの中、34分出場、17得点、フィールドゴール成功率50パーセントで格好をつけている。

 2人の争いは、“豊作ドラフト”の象徴でもある。今シーズンのNCAAはフレッシュマンの台頭が著しく、関係者の間では「ハイエンドでありながら、異様なほど層が厚い。歴史的に見ても、過去20年でも良い部類だろう」という声まで出ている。

 アダム・シルバーが最初に名前をコールするのは、ピーターソンか、ディバンツァか。まもなくに迫るマーチマッドネスでの躍動にも期待は膨らむばかりだ。

文=Meiji

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