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「第32回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2019」の2日目は、男女の決勝トーナメント1回戦と準々決勝が行われた。
地元代表の東京A(女子)は、初日の予選リーグに続き、2日目も好調。決勝トーナメント1回戦で岩手に91-63と快勝すると、準々決勝では前回覇者である千葉を64-42で退け、危なげなくベスト4へと駒を進めた。
ここまでの4試合で圧倒的な強さを誇る東京Aだが、そのチームにおいてポイントゲッターを担っているのが森美麗だ。180センチの高さに加えてジャンプ力があり、腕も長いセンターは、その特長を活かし、リング下でのシュートやリバウンドで貢献。さらに迫力十分のブロックショットも時折見せ、大会でも大きな存在感を放っている。
前回大会でも1年生ながらスターターとして出場した経験を持つ森だが、当時のことは、「あまり活躍できませんでした。リバウンドが取れず、1対1もできなかったです」と振り返る。その悔しい思いがあったからこそ、「それを課題としてがんばってきて、リバウンドは昨年より取れていると思うし、1対1も八王子市立第一中学校(東京)でやってきたことを活かすことができていると思います」とも言う。
先輩たちに引っ張ってもらっていた昨年とは違い、今年はキャプテンも務める立場に。それでも気負うことはなく、「八王子一中の2人にサポートしてもらいながらやっています」と言えば、「それに一人ひとりが真面目なので、チームみんなで一緒にやろうという感じです」と笑顔も見せた。
森が所属する八王子一中は、昨年夏の「平成30年度全国中学校体育大会 第48回全国中学校バスケットボール大会」(以下、全中)にて優勝し、森自身も主力として日本一を経験。今大会でチームメートの吉岡紗来、鶴丸聖奈も、昨年の全中ではシックススマンとして活躍しており、森にとっても頼れる仲間だ。
今大会の東京Aは、この八王子一中トリオをはじめ、原美月(共立女子中学校)に本田茉奈美(東京成徳大中学校)、山田優歩(江戸川区立小岩第四中学校)と得点力の高い選手を擁する。準々決勝では、どこからでも得点ができる布陣が持ち味を活かし、昨年敗れた千葉にリベンジを果たした。しかし、「3ポイントシュートを結構打たれてしまったので、そこのチェックと、キャッチミスなど、自分たちのミスが目立っていたので、そこも直していきたいです」と、森は気を引き締め直す。
東京勢にとっては実に14年ぶりの優勝を懸けて臨む最終日、東京Aの準決勝の相手は愛知。東京A同様に優勝候補の一角であるため、激戦が予想されるが、「一人一人が自分のいいプレーを生かし、絶対に優勝したいです」と、森は力強く発する。優勝のカギを握るエースは、果たしてチームを優勝に導くことができるのか。大一番での森の戦いぶりに期待が高まる。
文=田島早苗