Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
昨年8月の「第51回全国中学校バスケットボール大会」、そして今年1月の「Jr.ウインターカップ2021-22 2021年度 第2回全国U15バスケットボール選手権大会」と2度の日本一に輝いた四日市メリノール学院中学校(三重県)。そのチームをエースとしてけん引したのが深津唯生だ。大会では得点やリバウンドなどを稼ぎだし、勝利に貢献。最後まで笑顔を絶やさず戦い抜いた姿は頼もしささえ感じさせた。
女子U16/U17日本代表にも名を連ねる深津に、中学の3年間を振り返ってもらうとともに、高校での意気込みを聞いた。
取材・文=田島早苗
――入学当初、ミニバスと中学とのレベルの差を感じたことはありましたか?
深津 まず『速い』と思いました。あとは体の使い方をちゃんとやらないといけないなとも感じました。それにフォーメーションを覚えるのも大変で、先輩たちの足を引っ張ってしまうことが…。(1年生のときは)慣れるのに大変でした。
――大変なことがあった中でも頑張ることができたた理由は?
深津 目標を絶対に叶えたいということと、(つらいときでも)『ここでもう一回頑張ることができたら変われるかな』という思いがあったからです。
――くじけそうになったときもありましたか?
深津 いっぱいありました(笑) でも、同級生(の存在)が大きいかな。全員が同じ目標に向かっていたし、励ましてくれたり、近くで一番支えてもらったりしました。
――3年生ではエースとしてチームを引っ張る立場に。プレッシャーは感じましたか?
深津 いや、ちょっとあったんですけど、そこまでは…。
――それは積み重ねてきた自信みたいなのものがあったのですか?
深津 はい。高校生とも練習試合などをやらせてもらって、そのときに「あ、これできたな」ということがあって。そういうったことが自信につながっていったと思います。
――チームとしては全中、ジュニアウインターカップともに優勝しました。勝てる自信はありましたか?
深津 はい、ありました! 試合は思いっ切りできたというか。楽しかったですね。
――プレーで伸びたことは?
深津 小学生のときはポストプレーだけでしたが、(中学で)外回りのドライブとかジャンプショットをするようになって、プレーの幅はすごく広がったと思います。
――バスケットに対する考え方などは?
深津 『一人じゃできないな』というのを一番感じていて、周りのみんながいるから自分ができるんだという思いは強かったです。
――稲垣愛コーチはどういったコーチですか?
深津 愛コーチに会っていなかったら今の自分はいないなって思います。人生を変えてくれたという言い方はちょっと大袈裟かもしれないですが、それぐらいコーチに会ったことは大きいです。
プレーのことだけでなく、生活のことも指導していただきました。でもそれは、社会に出た後のことを考えてくれていて、外に出てかわいがってもらえるような人になるため。まずは『人として』育ててもらいました。
――話は変わって、中学校の授業で一番好きな授業は何でしたか?
深津 うーん。体を動かせるので体育は好きで、あとは美術も好きでした。キリンも結構好きでしたね。
――キリン?
深津 (カトリック系の学校のため)キリスト教倫理という授業があって。聖書を読んだりするのですが、聖書に書かれている言葉が面白いというか、いい言葉が多いんですよ。
――高校ではどんなプレーヤーになりたいですか?
深津 桜花学園では小さい方なので、外回りができるように。でも、中もできてリバンドも取れる、大事なところで流れを変えられるような選手になりたいです。外のプレーを磨きつつ、中も少しずつレベルを上げていけたらいいなと思います。
――目標の選手はいますか?
深津 いろんな選手のいいところを見ていて、インサイドだったら渡嘉敷来夢選手(ENEOSサンフラワーズ)や赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)とか。アウトサイドでは、ドライブなどで流れを変える馬瓜エブリン選手や馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車アンテロープス)はすごいなって思います。
――この先、どういった選手になっていきたいですか?
深津 私がプレーをすることで、まずは愛コーチを楽しませてあげること。オリンピックに愛コーチを呼べたら一番いい恩返しできるんじゃないかなと思います。あとは、『頑張れば夢は叶う』というような、エールを送ることのできる選手になりたいです。