2024.01.07

U16日本代表、四日市メリノールの白谷柱誠ジャックが元気に復帰…「優勝を目指して頑張ります」

復帰戦で白谷は22得点14リバウンのダブルダブルをマーク [写真]=バスケットボールキング
バスケットボールキング編集部

 武蔵野の森総合スポーツプラザで開催されている「京王 Jr.ウインターカップ2023-24 2023年度 第4回全国U15バスケットボール選手権大会」は、1月6日に大会3日目を迎え、男女3回戦と準々決勝が行われた。

 昨夏、香川県で開催された全国中学校大会(全中)において2連覇を達成した四日市メリノール学院中学校(三重県)は、今大会でも優勝候補の一角。2回戦からの出場で、初戦の明豊中学校(大分県)に81-41で勝利した。

 しかし、この試合で関係者をざわつかせたのが中学2年生ながらU16男子日本代表に選ばれ、2023年9月、カタールで行われたFIBA U16アジア選手権に出場した白谷柱誠ジャックの姿がなかったこと。エントリー変更は特になく、それなのにベンチにもいないのはなぜか?

 試合後、四日市メリノール学院中学の山﨑修ヘッドコーチに白谷不在の理由を聞くと、「体調不良です。熱が出ました。ただもうだいぶ元気になって今日も試合に出たいと言っていたのですが、大事をとって宿舎に残してきました。会場に来てしまうと出たい気持ちを抑えられないでしょうから」と事情を説明。「明日には試合に出られると思います」と語る一方で、「無理に出してケガをさせてしまうことは辛いこと。選手が元気にプレーするのが一番」と、将来性豊かな白谷への思いを語った。

 翌6日、白谷はチームと帯同して会場に入った。ただ、3回戦のLakeForce(滋賀県)戦では出場機会はなく、コートに立ったのは準々決勝のNOSHIRO BASKETBALL ACADEMY(以下NBA/秋田県)からだった。

 試合は一進一退の展開となった。一時はNBAに11点ものリードを奪われた四日市メリノール学院中学だが、後半に入り地力を発揮。43-28と粘るNBAを振り切り、準々決勝進出を決めた。白谷は22得点14リバウンドと万全ではないコンディションの中、チームハイのスタッツを残した。

 自身の大会初戦を終えた白谷は「チームメートがやってくれると思っていました、なので自分が万全になってから試合に出るつもりでした」と、欠場中の気持ちを語ってくれた。NBAとの復帰戦はハードなものになったが、「今シーズン戦った中で一番強いチームでした。高校生みたいなチームでした。今日の1試合目に出ていたら最後まで体力がもたなかったかもしれません」と笑顔を見せた。

 全中優勝のあとに臨んだFIBA U16アジア選手権では多くの経験をしてきたと語った白谷。「戦った相手はレベルが高かったので、それを踏まえて練習しています」とコメント。特に「もっと点が欲しいときに3ポイントシュートを打てるようになりたい」と、アウトサイドからのオフェンスパターンを増やすことに意欲を燃やしているという。

「今日はまだ打ててないのですが、明日からどんどん自信を持って打ちたいと思います」と語る白谷は、「去年は準決勝で負けてしまったので、今年は優勝目指して頑張りたいと思います」と力強く語った。

 白谷が出場する男子準決勝第1試合は7日午後1時20分、ティップオフ予定だ。

文=入江美紀雄