2022.07.13
FIBAアジアカップ2022で日本の初戦の相手となるのがカザフスタンだ。日本との対戦は2018年のワールドカップ予選以来。当時は日本が2連勝している(85-70/86-70)。
カザフスタンはフィジカルの強さを生かしたリバウンドと要所の3ポイントで勝負するチームだ。。2007年にはアジアカップで4位に浮上し、そのポテンシャルの高さにアジアを震撼させたこともある。だが、代表チームを強化している時と、していない時のチーム力の差が激しく、アジアではなかなか浮上できない時期が続いている。
Window2でのイラン戦は帰化選手の万能型ガード、アンソニー・クレモンズの活躍が勝利のポイントになったが、7月のWindow3ではクレモンズ抜きで接戦を制している。しかもイランの大黒柱であるハメド・ハダディを擁したチームを倒したことで、アジアカップでも要注意チームへと躍り出たといえるだろう。
軸となるのは4年前から変わらず、フロアリーダーでコンボガードの#10ルスタム・ムルザガリエフ(192センチ/30歳)、ウイングとインサイドを兼任する#24ドミトリー・ガヴリーロフ(200センチ/35歳)、#25マキシム・マルチュク(196センチ/28歳)だ。Window3のイラン戦ではムルザガリエフが3ポイント4本を含む26点と大当たりだった。
また、近年は3ポイントに力を入れていることにも着目したい。ワールドカップ予選1次ラウンドの6試合では、一試合における3ポイントの平均試投数が日本(36.2本/26.7%)、ニュージーランド(33.3本/30.8%)に次ぐ3位で30.2本。確率は日本よりも上回る32.0%だ。
ただ、イランに2連勝しているカザフスタンだが、ワールドカップ1次ラウンドの最後に落とし穴が待っていた。Window3でイランに勝利した3日後、ホームでバーレーンに51-62で敗戦。出足で13-0、第1クォーターで24-9と圧倒しながらも、第2クォーターにバーレーンの変則的なディフェンスの前にターンオーバーを重ね、そこから走られて最後まで立て直すことができなかった。カザフスタンの弱点は、以前から変わらず連戦によるスタミナのなさとターンオーバーから崩れることにある。
文=小永吉陽子
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