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「第73回全日本大学バスケットボール選手権」(以下インカレ)の女子の部は、12月11日に全日程を終了した。
この大会、得点王に輝いたのは早稲田大学のフェスターガード ヤヤ(2年)。宮崎県の小林高校時代からエースとして活躍したフェスターガードは、スピードがあり、鋭いドライブが持ち味。速攻にも絡み、外角シュートも積極的に放つなど、相手にとっては分かっていても止められない選手だ。
また、今年のインカレでは3ポイント王は2名だったが、そのうちの一人が同じ早稲田大学の江村優有(1年)だ。中学時代から全国大会で活躍し、点取り屋として名を馳せた江村は、桜花学園高校では1年次からスターターを担い、幾多の優勝を経験した。早稲田大入学後は1年生ながらその得点力を存分に発揮している。
この攻撃型ガードが“コンボガード”としてスターターを担う早稲田大。フェスタ―ガードがドライブからシュートを決めれば、江村が3ポイントシュートでリングを射抜く。ともに豊富な運動量と機動力があり、その破壊力は強烈で、インカレでも大きなインパクトを残した。
だが、大学界屈指のガードがそろったとはいえ、最初はうまくいかないことも多かったという。
「2人ともガードなので、最初はお互いに“私が(ボールを)運ぶ”という感じでした。でも、2人で話し合い、何がいい形かを詰めて、練習試合も積み重ねながら今の形になりました」とフェスターガード。さらに「それぞれの良さを生かすには、スペースを保ちながらやる。お互いに“信じる”ことを大事にしてながらやってきました」と、春からここまでの取り組みを語ってくれた。
加えて、コンボガードになったことで、「私一人でボールを運ぶことがなくなったので、エム(江村)がボールを持った時に私が走って、速攻でのレイアップシュートが増えました」とフェスターガード自身、変化もあったようだ。
一方の江村は「それまでは1番だけだったけれど、今はコンボガードとしてレシーバーの時もあって、やっていて楽しいです」と目を細める。
その江村に対しては、相手チームのマークも厳しいが、「フェイスガードで守ってくるチームも多いけれど、私はシューティングガードでもあるので、その役割を果たせるように。タイトなディフェンスであってもシュートを打ちに行くこととしっかりボールをもらいにいくところをやっていきたいです」と江村はしっかりとした口調で今後の抱負を語る。
対するフェスターガードもインカレを経て、「シュートの確率がもう少し良ければ、早めに自分たちの波に持って行くことができるので、今後は3ポイントシュートやジャンプシュートの精度、確率にこだわっていきたいです」と、自身の課題を的確に語った。
まだ2年生と1年生。個人のプレーもコンボガードとしての動きも伸びしろは計り知れない。少し気が早いかもしれないが、さらにパワーアップした“コンボガード”たちを新チームで見られることが楽しみでならない。
文・ 写真=田島早苗