Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
10月4日に開幕した第21回Wリーグ。各チーム2試合を終えて混戦の様相となっている。期待のルーキーにクローズアップした企画の最後は、開幕節でもスターターを務めた東藤なな子のインタビューをお届けする。
取材・文=田島早苗
■東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ/174センチ/63キロ/フォワード)
・生年月日:2000年11月29日生まれ
・経歴:新川中央ミニ→新川中→札幌山の手高
・受賞歴:全中ベスト16、インターハイ ベスト16、ウインターカップ ベスト8
・代表歴: U18アジア杯(準優勝・2018年)、U19W杯(8位・2019年)
――今シーズンよりWリーグで戦うことになりましたが、高校との違いを感じることはありますか?
東藤 ミスに対する意識が違うなと感じます。特にトヨタ紡織はターンオーバーが少ないチームなので、ミスをしない、ミスに対する意識は高いと思います。
――昨シーズン、アーリーエントリーで登録し、試合にも出場しました。
東藤 デンソーとの試合では手応えも感じました。※Wリーグデビュー戦でいきなり13得点。勝利に貢献する働きを見せた。
試合に出たのはデンソー戦の2試合だけで、プレーオフには行きましたが、その時は試合には出ていないです。ただ、昨シーズンに一度、Wリーグの雰囲気を味わえたことは大きかったと思います。
――今、中川文一ヘッドコーチから求められてることは?
東藤 得点は15得点以上と言われています。レベル高いな…(笑)と思いつつ、頑張らないといけないなとも感じています。
――通用すると感じているプレーはありますか?
東藤 スピードを生かしたドライブが通じると思います。
――点取り屋と言えば昨シーズンまでプレーしていた長部沙梨さんが挙げられます。彼女と少しでも一緒にプレーできたことは大きいのではないですか?
東藤 はい。私自身、切り込む選手になりたいと思っているので、長部さんをイメージしながらプレーしているところはありますね。
――今年の夏にはU19女子ワールドカップに出場。得点源として活躍しました。
東藤 点を取れたこともそうですし、ディフェンスにしても、リバウンドにしても、いい結果を残せたので、自信にはつながっています。
――U19女子ワールドカップではリバウンドにも良く飛び込んでいました。
東藤 私は身長が小さい分、特にオフェンスリバウンドは外から飛び込んでいかないといけないと思っているので、自分がその役割をできるように。オフェンスリバウンドは飛び込んで、ディフェンスリバウンドでは、体が弱い方だと思うので、ボックスアウトをしっかりしていきたいと思います。
――力強いリバウンドを見ると、体が弱いようには感じませんが。
東藤 いや、まだ芯が細いような…。高校の時はそこまで思わなかったのですが、体格のいい人とやり合うと負けてしまうところがあるので。そういう時は自分から当たっていくようにしています。
――世界大会などを踏まえて見えてきた課題などはありますか?
東藤 スピードを生かそうと思うあまり、(ドライブから)突っ込み過ぎてしまうことがあります。そこは状況判断をして、シュートセレクトを増やしていきたいと思っています。
――シュートで特に取り組んでいるものはありますか?
東藤 3Pシュートですね。高校の時は4番ポジションだったので、ほどんど打っていなかったです。トヨタ紡織はシューティングの練習量が多いし、中川さんも(シュートの)ポイントを言ってくれるので、入るようにはなってきたとは感じています。
――同期の齋藤麻未、中野由希と仲良いとも聞きました。
東藤 そうですね。でも、トヨタ紡織はチーム全体で仲が良いですよ。それでも、2人は仲良くしてくれています(笑)
――同じルーキーで気になる選手はいますか?
東藤 梅木千夏です(アイシン・エィ・ダブリュウィングス/聖カタリナ学園高校出身)。高校3年生の時にU18女子アジア選手権で日本代表として一緒に試合に出ていたのですが、その時にすごいなと思って。スピードがあるし、シュート力もあるし、ディフェンスもできる。これは(対戦相手としてマークに)付きたくないなと(笑)。
――話しは変わって、トヨタ紡織のチームの目標は?
東藤 ベスト4です。
――そのためにどういったところで貢献したいですか?
東藤 得点でもディフェンスでも流れを引き寄せられるプレーをして、少しでもチームに貢献できるように頑張りたいです。これからも自分のスピードを生かしてどんな相手でも強気で向かいます!
※東藤は開幕2連戦で昨シーズン3位のトヨタ自動車アンテロープスと対戦。初戦は62―63で敗れたものの、12得点、5リバウンド。2戦目は86―62で勝利し、4得点、5リバウンドをマークした。