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4月16日、「京王 presents Wリーグプレーオフ 2022-2023」ファイナル第2戦が武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都)で開催。ファイナル第1戦に勝利して王手をかけたトヨタ自動車アンテロープスとあとのないENEOSサンフラワーズが対戦した。
ティップオフ直後から激しいディフェンスでペースをつかんだのはENEOSだった。初戦の反省を生かし、宮崎早織、星杏璃のガード陣がトヨタ自動車の山本麻衣、川井麻衣にプレッシャーをかけて思い通りのバスケを展開させない。ENEOSが得意とするディフェンスからブレイクの形もでき、第1クォーター残り3分4秒、長岡萌映子が10点目となる3ポイントシュートを決めると、20−10とリードを広げることに成功した。
しかし、その後、山本に2本の3ポイントシュートを決めるなどしてトヨタ自動車が追撃を開始。山本の15得点の活躍をもあり、ENEOSに食らいついていく。第1クォーターは22−20とENEOSの1ゴール差で終えるが、ここから第3クォーターが終わるまで一進一退の展開となった。
勝敗を決めたのは第4クォーターの出だしだろう。ENEOSは林咲希が連続得点すると、高田静と長岡萌映子が3ポイントを決めて、リードを一気に広げていく。勝負どころで自分たちのバスケを改めて徹底したことで、追随するトヨタ自動車を振り切ることに成功。74−65で勝利したENEOSが逆王手をかけることに成功した。
第4クォーターでチームに勢いを吹き込んだ林は「昨日の試合も21点負けていたのに、最後はあのようなゲームができたので、自分としては絶対にいけると思っていました。ガード陣がプレッシャーを掛けてくれればチャンスはあると。不安はなく、絶対に勝てると思っていました」と試合を振り返る。
渡嘉敷は初戦に敗れたあと、チームメートに「あと2つ勝てばいい」と声をかけたという。「昨日の反省として、自分のエネルギーが足りなかったと思います。チームの盛り上げもできなかった。他のメンバーも緊張したので、今日はハッスルして、みんなもそれに乗ってくれました。その面ではチームに貢献できたと思います」と満足気に語る。
渡嘉敷はパーフォマーンスでも17得点14リバウンドとダブルダブルの活躍。「逆転優勝できたらメッチャかっこいいと思いません? 明日はやるだけ。今シーズン積み上げてきたものをぶつけたいと思います」と語る渡嘉敷の表情には何の迷いもなかった。
文=入江美紀雄