2020.04.14

ニューヨークの屋外コートがすべて封鎖、全体の51%ではリングも撤去済み

ニューヨーク市内のバスケットコートからリングが消えつつある[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 いまだ終息の目処が立たない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機的状況。ご存知のとおり、NBAやBリーグもやむを得ず中断を決意したが、ニューヨークではストリートでもボールを突く音が一切聞こえなくなってしまったそうだ。

 ニューヨークは、ニューヨーク・ニックスとブルックリン・ネッツが本拠地を置く、自他ともに認めるバスケットボールの聖地。市内には至るところにバスケットコートが点在し、ボーラーたちは昼夜問わずコートへと集まり、思い思いにプレーを楽しんでいる。無論、ステフォン・マーブリー(元ニューヨーク・ニックスほか)やアンソニー・メイソン(元ニューヨーク・ニックスほか)らも技術を磨いた“The Cage”ことウェスト・4th・ストリート・コーツが存在するのも、他でもないニューヨークである。

 だが、ニューヨーク当局は新型コロナウイルス感染拡大を受け、公共のバスケットコートをすべて封鎖。そして、市内およびボーラーたちの健康を守るべく、リングの撤去を開始している。

 同市の公園およびレクリエーション部の担当者は、「ニューヨーク市は、誇り高きバスケットボールの街です。絶対的な必要性がなければ、我々がリングを排除することは決してありません」とコメント。登山家が山に登るように、ボーラーたちもリングがあればコートに集まるのが性であるため、市としても心苦しい決断である旨を伝えている。

 ニューヨークには何百にもおよぶストリートコートが存在するが、4月第2週の時点で過半数を超える51%からリングを撤去。そのなかには“ストリートのマディソン・スクエア・ガーデン”と形容されるラッカー・パークの名前も含まれていた。

 ラッカー・パークは、既述したウェスト・4th・ストリート・コーツに並ぶストリートボーラーの聖地だ。カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)、ジュリアス・アービング(元ニューヨーク・ネッツほか)など、NBA参戦前からこのコートでプレーしたレジェンドの名を挙げれば、枚挙に暇がない。また、近年のスターであれば亡きコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)やアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)らもこのコートでファンたちを魅了している。

 自粛生活で“おうち時間”を持て余している方は是非、思わず声をあげてしまうであろう以下の動画をチェックしてみてはいかがだろうか。

https://www.youtube.com/watch?v=zxIN_b-vhNQ

https://www.youtube.com/watch?v=F9As38X2s30

文=Meiji

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