2020.04.09

クリス・ポールがスティーブ・カーへの愛想笑いとカリーのアンクルブレイクを振り返る

“CP3”がインスタライブにて2つのアイコニックな出来事を振り返った[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

“CP3”ことクリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によるNBA中断期間を利用し、インスタグラムのライブ配信機能でファンとコミュニケーション。そこで、ゴールデンステイト・ウォリアーズとの対戦中で起きた2つのアイコニックな出来事を振り返った。

 ひとつは、ポールがヒューストン・ロケッツに在籍していた2018-19年シーズンの試合中、ウォリアーズのスティーブ・カーHCに見せた愛想笑い。

 カーから何か冗談を言われたポールは、笑顔でリアクションを取る。しかし、その笑顔も束の間、ポールはカーに背を向けた途端、何事もなかったかのような無表情へと戻る。このシーンはSNS上でも広く拡散され、「演技派」「偽の友情とはこういうものか」「とてもスムーズだ」などのコメントが寄せられた。

 きっと、読者の中にも「なぜ、CP3はスティーブ・カーに愛想笑いしたのだろう」と疑問に思っていた人も多いだろう。しかし、この問いに対してポールは「何で俺がスティーブ・カーに愛想笑いをしたかって? 面白くなかったからだよ」とばっさり。この情報がスティーブ・カーに届いていないといいのだが……。

「あれはやられた。完全にやられたよ」

5年前、カリーにしてやられた思い出を振り返る[写真]=Getty Images

 もうひとつは、ロサンゼルス・クリッパーズに在籍していた際に、ベースラインでステフィン・カリーにお見舞いされたアンクルブレイク。

 会場がどよめいたこのシーンは、カリーのキャリアハイライトとして生涯記録されるであろうプレー。こちらも同じくSNS上で話題となり、手をついたポールがツイスターをしている様子やスケートボードをしているコラージュなど、数々のミーム(ネタ画像)が作成された。

 このシーンを振り返るにあたり、ポールはカリーをインスタグラムライブに招待。そして、このハイライトが起こった日が2015年3月31日のため、カリーに「聞けよ。俺たちの(5年)記念日が過ぎたんだ」と切り出した。そして、ファンからのコメントを追いかけながら「お前たち、あのビハインド・ザ・バックがそんなに好きか。聞けよ、聞けって。あれはやられた。完全にやられたよ」と続け、公に完敗したことを認めている。

 コート上で激しくやりあう2人がこうしてプライベートで話している姿を見ると、どこかうれしい気持ちになる。

 ライブ配信の内容もさることながら、クリス・ポールといえば今シーズンの活躍に触れないわけにはいかない。今シーズンのサンダーはポールがコート上にいるか否かで大きく数字に変化が現れており、ポール自身もクラッチタイムで圧倒的な勝負強さを見せつけた。第4クォーターまたはオーバータイムの残り5分、5点差以内のシチュエーションに限定すると、ポールはリーグトップの144得点を記録。また、その確率も非常に高く、ショット成功率は53.3パーセントをマークし、これは50回以上の試投がある28選手のうち第4位。また、フリースローに限定すれば成功率は93パーセントとなり、この数字は25回以上の試投がある32選手のうち第1位の成功率である。

 このように、数々の窮地を救ってきたポールの活躍もあり、サンダーは当初の下馬評を覆す40勝24敗で強豪ひしめくウェスタン・カンファレンスで5位につけている。NBA再開の目処は未だ立っていないが、この中断期間を利用して、今シーズンのCP3のハイライトを以下にあるYouTubeからプレイバックしてみてはいかがだろうか。

文=Meiji

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