2025.08.13

「チーム一丸」でレバノンが日本を下し8強入り…逆境を乗り越えた結束力を強調

来季から仙台でプレーするエル・ダーウィッチ [写真]=fiba.basketball
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 8月13日、「FIBAアジアカップ2025」準々決勝進出決定戦で日本代表(FIBAランキング21位)と対戦したレバノン代表(同29位)は、97-73で勝利しベスト8進出を果たした。試合後の会見には、ミオドラグ・ペリシッチヘッドコーチとセルジオ・エル・ダーウィッチが出席し、試合を振り返った。

 ペリシッチHCは「2日前は非常に厳しい状況だった。多くを話し合い、チーム一丸となって戦うことを決めた。今日は全員が集中して試合に臨めた」と強調。日本については「実力のあるチーム」と評し、「相手をしっかり分析し、ゲームプランを遂行したことでこの結果につながった。点差は重要ではなく、試合を通して主導権を握っていたことがポイント。ここ2日間で厳しい批判もあったが、選手たちは誇りと意地を示した」と称賛した。

 8月10日に行われた韓国戦(86−97で敗戦)からの修正点については「チームはケガ人が多く、十分な練習ができなかった。(8月8日の)オーストラリア戦ではセルジオ(エル・ダーウィッチ)が開始20秒で、アミール(サウード)が2分で負傷。アリ・マンスールやアリ・メゼールもケガを抱えながらプレーしている。韓国戦は本来のバスケットができなかったが、今日は団結して戦えた。これからは、たとえ敗れるとしても最後まで全力で戦い抜く覚悟だ」と語った。

 この日、12得点5スティールのパフォーマンスを見せたエル・ダーウィッチは「レバノンの皆にこの勝利を捧げたい。韓国やオーストラリアに敗れ、カタール戦も接戦だったが、そこでチームはまとまった。韓国戦の教訓を生かし、今日は序盤から集中していた。自分たちらしいバスケットをすれば止めるのは難しい。ディフェンスからリズムを作り、全員がルーズボールに飛び込み、1ポゼッションに全力を注いだ」と熱く語った。なお、エル・ダーウィッチは今シーズンから仙台89ERSでプレーすることが決まっている。

 逆境を乗り越えたレバノンは、強固な結束力を武器に準々決勝へと駒を進めた。準々決勝は日本時間8月15日午前1時から、ニュージーランドと対戦する。

 なお、予定されていた日本チームの会見はキャンセルとなった。

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