2026.10.28
昨シーズン、川崎ブレイブサンダースの特別指定選手としてプレーした岡田大河が、モンゴルのトップリーグに所属するハーン・ファルコンズに入団することが決まった。同リーグのシーズンはすでに始まっており、ファルコンズも岡田の入団発表時点で10試合を消化しているが、岡田獲得の意志を示し続けていた。一方、岡田にとってこの夏は、リーグのスケジュールに縛られず、いろいろな国やチームを回るというチャンスを重んじることができた期間だった。そういった経緯もあり、シーズン途中からの加入となった。
5月に退団を決めてから、スペイン、フランス、モナコ、ドイツを訪問し、Bリーグユナイテッドのメンバーとしてオーストラリアでプレー、そしてアメリカのロサンゼルスとダラスへ赴いた。「どこでプレーすることになろうとも、常にうまくなれる環境に行きたい。それは、アメリカかもしれないし、海外かもしれないし、日本かもしれない。どこに行くにしても、まずそこで何をするかということに一番こだわりたい」と岡田は話していた。
残暑のなか、ようやく恵みの雨が降った10月上旬、ロサンゼルスで元NBA選手のダリック・マーティンをコーチにハードな練習に励んでいた岡田に、再び海外挑戦を決めた背景について聞いた。
インタビュー・文・写真=山脇明子
――Bリーグでのシーズンを終えてから、ここまでの経緯について教えてもらえますか?
岡田 シーズンが終わって、1度リセットしてもう1度海外に挑戦しようと思いました。(日本は)環境がいいので、そこに甘えてしまったところもあったので。最終的に日本に戻るか戻らないかは別にして、1度(日本で引き続きプレーをするという)選択肢を切り離した方が、この夏、次の挑戦に向けて集中できる気がしました。
この夏は海外でトレーニングをして、いろんな人に見てもらったり、いろんな人とつながったりできました。この先、もっと自分を見てもらえるというふうにもなったので、改めて自分がチャレンジしたいことが明確になって、すごくよかったです。
――海外に出て、世界でもっとチャレンジしたいという気持ちが強いということですね。
岡田 はい。高校生になる前にスペインに行って、自分に合ってるじゃないですけど、通用しなければすぐにカットになるし、厳しい世界ですが、そういうところに身を置けるチャンスというのは、若いときしかないと思うので。徐々にチャレンジできない年齢にもなってくるし、そういう機会があるうちは、それが難しかったり、周りによくないと思われても、自分としてはチャレンジする意味があるとわかっています。
――海外への挑戦にこだわるのは、小さいときから海外に触れてきたという部分が大きいのでしょうか?
岡田 一番はチャレンジするのが楽しいからです。もちろん日本にもうまい選手が多くいますが、海外は、価値観が違うとか、そういうズレがあるなかで、もっと勝負ごとに飢えて自分を出せるところでもあります。競争は激しいですけど、そういった挑戦も、やはり今しかやれないというふうに感じています。
――昨シーズンは初めてBリーグでプレーしました。
岡田 自分の(成長の)ためにやりましたし、海外の優れた選手だったり、日本人選手のレベルが上がっていて、すごくいいリーグになっていて、とても魅力があります。Bリーグで常にプレーし続けるということは本当に価値のあることだと思っているので、日本で続ける選択肢を選んでも正解だったと思います。でも結局、プロでやるというところでは、どこでやるかというよりは、そこで何をするかの方が大事なので、保証がないところに飛び込んでやるというのも価値があると思っています。

「保証がないところに飛び込んでやるというのも価値があると思っています」と語った [写真]=山脇明子
――選手として今伸ばしたいところはどこですか?
岡田 得点力、安定感です。自分のよさはもともとそこの部分です。昨シーズンはプレータイムとか波があって、コンスタントに点を狙い続けることが難しかったのですが、いい選手だったらその限られたなかでも結果を出し続けられます。ゲームコントロールの部分に自分の決定力がついてくれば、もっと自分のプレーがしやすくなりますし、ガードの一番の大事な部分であるチームを勝たせることにもつながる。いいガードというのは大事なところで点が取れたり、勝負を決める選手ですし、そこは目標にしています。
――アメリカにチャレンジしたいという気持ちもあるのでしょうか?
岡田 僕の目標は、海外のトップリーグでプレーすることです。そのなかの1つにアメリカも入っているので、「いつかプレーできたら」ではなく、「プレーする」つもりです。
アメリカは本当に実力社会で、うまかったら上がれるし、そうでなかったら落ちていきます。でも、それは自分が一番楽しいと思える環境です。僕は海外では、海外の選手の枠を争うことになります。アメリカでは、それはありませんが、アメリカの選手たちに勝っていかなければなりません。僕は背が低いので、ネガティブに見られるところから戦わなきゃいけませんが、自分を見てもらえれば覆せるというのもわかっています。今回、ドイツでプロ選手が集まるキャンプに参加しました。最初はアンダーサイズで通用しないと言われていましたが、うまくアピールでき、コーチらに認めてもらえるきっかけがつくれました。
モンゴルのリーグは、決して高レベルとは言えない。それでも、岡田は自分と次代の選手の未来のために挑戦を決めた。
「選択を正しくするのは自分次第」。
15歳で単身スペインへ渡った日から、この信念は常に胸のなかにあるのだろう。
周りになんと言われようとも、自らの未来は自分で築いていくのが、岡田大河なのだ。(山脇明子)
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