2018.04.14

1回戦プレビュー Part.3 シクサーズ×ヒート/プレーオフ特別企画⑩

シクサーズをけん引する新人PGシモンズ(左)とヒートの得点源ドラギッチ(右)[写真]=Getty Images
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4月15日(現地時間14日)から、計16チームによる今シーズンの王座を懸けた激闘、「NBAプレーオフ2018」が幕を開ける。そこでバスケットボールキングでは、プレーオフ出場チームやシリーズ勝敗予想に加え、これまでのプレーオフにおける名シーンや印象的なシリーズ、ゲームなども順次お届けしていく。

<プレーオフ特別企画⑩>
ファーストラウンド プレビュー Part.3
フィラデルフィア・セブンティシクサーズ×マイアミ・ヒート

■2017-18シーズン成績
シクサーズ>52勝30敗(イースタン・カンファレンス3位)
ヒート>44勝38敗(イースタン・カンファレンス6位)

■2017-18シーズン直接対決戦績
2勝2敗

■シクサーズ

チーム新記録の16連勝で6年ぶりのプレーオフへ

 2016年にドラフト1巡目1位指名した208センチのベン・シモンズを先発ポイントガードに据え、ベテランシューターのJJ・レディック、ロバート・コビントン、ダリオ・シャリッチ、ジョエル・エンビードという大型ラインナップを構成したシクサーズ。

 シーズン途中には3ポイントシューターのマルコ・ベリネリ、万能型フォワードのアーサン・イリヤソバを獲得。選手層に厚みを加え、フランンチャイズ新記録となる16連勝でレギュラーシーズンを締めくくった。

 左目の眼窩骨折により、エンビードは第1戦に欠場することが決まったものの、シリーズ途中には戦列復帰できる見込みとなっている。エンビードの不在時には、ベテランのアミア・ジョンソン、リショーン・ホームズ、イリヤソバでカバーすることとなる。

インパクト抜群のマスク着用で練習するエンビード。シリーズ途中に復帰することが予想さている[写真]=Getty Images

 シモンズ(平均8.1リバウンド)のお陰でシクサーズはリーグトップの平均47.4リバウンドを奪っており、ペイント内における平均失点ではリーグ最少(41.6)と、自慢の高さはディフェンス面でも活かされている。

■ヒート

ディフェンス重視のチームバスケットを展開

 ヒートは今季、オールスターに初選出されたゴラン・ドラギッチを中心に、ジョシュ・リチャードソン、タイラー・ジョンソン、ジェームズ・ジョンソン、ハッサン・ホワイトサイドの5人でスターターを形成。ベンチからはジャスティス・ウィンズロウ、ケリー・オリニク、ウェイン・エリントン、バム・アデバヨ、そしてトレード・デッドラインにベテランのドウェイン・ウェイドを獲得し、現在のローテーションを完成させた。

 残り5分で5点差以内というクラッチシチュエーションをリーグ最多の53試合経験し、3点差以内に決着したゲームで9勝9敗を記録しているように、しぶといチームを構築することに成功。平均失点はリーグ4位の102.9失点、ディフェンシブ・レーティングではリーグ8位の104.0点を残している。

ピック&ロールの展開から得点を狙いつつ、味方への得点機会もクリエイトするドラギッチ[写真]=Getty Images

 オフェンス面では4、5選手が2ケタ得点を挙げるチームバスケットを展開。フィジカルに強いJ.ジョンソンとアデバヨはポストアップに強く、リチャードソンやウィンズロウらはランニングプレーで得点し、エリントンやT.ジョンソンはアウトサイドからリングを射抜く。また、オリニクがコート上にいることで、ヒートのオフェンシブ・レーティングは109.4得点にまでアップすることから、的確に起用して得点量産を狙いたい。

 このシリーズ、ヒートとしては、シクサーズ相手にディフェンスで主導権を握り、ロースコアな展開に持ち込んで勝利することが狙いだろう。

■シリーズ予想 ヒート 4-3 シクサーズ

選手層の厚さと接戦における強さでヒートか

 ディフェンス面でヒートが有利と思われがちだが、シクサーズのディフェンスも決して侮ってはならない。ディフェンシブ・レーティングではリーグ4位(103.0)を誇っており、被フィールドゴール成功率(43.4パーセント)はリーグ1位、被3ポイントシュート成功率(34.2パーセント)ではリーグ2位とすばらしい数字を記録。

 シクサーズのディフェンス面における最重要選手はエンビードではなくコビントン。この男がコートにいる時間帯、シクサーズは相手チームを100ポゼッションあたり10.9点も上回っている。さらに、キャッチ&シュートで決めた3ポイントシュートでリーグトップの189本を決めており、貴重な役割をこなしている。

 その一方で、シクサーズは15点以上のリードを奪った試合でリーグ最多タイとなる7度も敗戦を喫しており、若さを露呈してしまう厳しいデータもある。粘り強さが特徴のヒートとはまるで正反対といっていいだろう。

シモンズ(左)はリチャードソンやウィンズロウ(右)といったヒートのディフェンダーを突破し、チームに勝利をもたらせるか?[写真]=Getty Images

 シクサーズとしては、100ポゼッションあたりで21点も相手チームをリードしている第1クォーター最初の6分間で、スタートダッシュに成功できるかがポイント。エンビードがシリーズ途中に復帰となれば、そこで先行逃げ切りという展開に持っていきたい。

 だが、シリーズはもつれる可能性が高く、選手層ではヒートが一歩リードしていることから、長期戦になればなるほどヒートに分があると言っていい。そして、接戦で試合終盤を迎えた場合、シクサーズはウェイドをはじめ役者がそろうヒートに苦戦することが予想できるため、最終戦でヒートに軍配と予想。

現地時間2/27の直接対決では、ベテランのウェイドが決勝弾を浴びせてヒートが劇的勝利を挙げた[写真]=Getty Images