KDが26得点でウォリアーズをけん引し、スパーズ相手に3連勝！

ウォリアーズが敵地でスパーズに快勝

　4月20日（現地時間19日）、ゴールデンステート・ウォリアーズ（2勝）とサンアントニオ・スパーズ（0勝）のシリーズ第3戦が、スパーズのホーム、AT&Tセンターで行われた。

Kevin Durant (26 PTS, 6 AST, 9 REB) does a little bit of everything to propel the @warriors on the road in Game 3! #DubNation #NBAPlayoffs pic.twitter.com/e4gyjbEDzJ

— NBA (@NBA) April 20, 2018

　試合前日、スパーズのグレッグ・ポポヴィッチHCの妻エリンが逝去したため、ポポヴィッチは家族と共に過ごすことを選択。エットーレ・メッシーナACがスパーズの指揮を執ることとなった。

　試合はホームのスパーズが6連続得点を挙げて会場を盛り上げる。ルディ・ゲイのダンク、ダニー・グリーンのレイアップ、ラマーカス・オルドリッジがティップショットを決めてウォリアーズからリードを奪う。

　そのウォリアーズはクレイ・トンプソンの2連続ジャンパーで詰め寄るものの、パティ・ミルズやゲイが加点し、なんとかリードを保つ。しかし、第1クォーター残り7分17秒にKDことケビン・デュラントのダンクで10－10の同点に追いつくと、ウォリアーズ優勢となり、26－23で同クォーターを終えた。

オールラウンドなプレーを続けるデュラントは、この日ゲームハイとなる26得点をマーク[写真]=Getty Images

　第2クォーター。開始から約4分間でトニー・パーカーが8得点を挙げるなどスパーズが反撃。このクォーター残り6分38秒にミルズのジャンパーが決まり、スパーズが5点をリードする（37－32）。

　するとウォリアーズは、アンドレ・イグダーラの得点を皮切りに、デュラントが5得点する活躍でリードを奪い返し、52－46で前半を終える。

　迎えた後半、オルドリッジの得点などでスパーズが追い上げる。ミルズやグリーンの長距離砲で2点差まで詰め寄る場面がいくつもあった。それでも、ウォリアーズはイグダーラ、ドレイモンド・グリーンが3ポイントシュートを決め、そのたびにリードをキープしていく。

　トンプソンやデュラントの活躍で、ウォリアーズは同クォーター途中からリードを2ケタへと広げていった。第3クォーターを終えて84－72で12点をリードしたウォリアーズは、第4クォーター序盤に8点差まで追い上げを許すも、その後は2ケタ得点差を譲らず、最終スコア110－97で勝利。1回戦突破に王手をかけた。

苦しい胸の内を明かした選手たち

　ウォリアーズではデュラントが26得点9リバウンド6アシスト、トンプソンが19得点を挙げ、グリーンが10得点6リバウンド7アシスト4ブロックをマーク。ベンチからはショーン・リビングストンが8本のフリースロー成功を含む16得点、クイン・クックが12得点をマーク。

　ポポヴィッチHCとスパーズにとって悲劇が起こる中、グリーンは試合後、現地メディア『AP』に対して「どんな状況であろうと、俺が感受性のない人間だとは言わない。だが、俺たちはバスケットボールに対してシリアスに取り組んでいるし、何よりも勝ちたいんだ。もちろん、人生や死について語り始めてしまうと、ゲームどころではなくなるとは思う。でも、俺たちは勝つことができるよう、ゲームに臨んだんだ」と複雑な心境を語った。

ポポヴィッチHCの妻の訃報に理解をしつつ、勝利のために全力でプレーしたグリーン[写真]=Getty Images

　この試合の途中、デュラントとリビングストンが左足首をひねった場面があったことから、翌戦までの2日間で何らかの情報がウォリアーズから発表されるかもしれない。

　なお、スティーブ・カーHCはこの勝利でプレーオフ通算50勝目。65試合で達成したことで、これまでの記録（67試合）を上回る、NBA史上最短記録となった。また、『Warriors PR』によると、ウォリアーズは直近のプレーオフ20試合のうち19勝を挙げたことで、2001年から02年にかけて達成したロサンゼルス・レイカーズと並ぶ、20試合における最多勝利数を達成。

　スパーズではオルドリッジが18得点10リバウンド4アシスト、ミルズが14得点、ゲイが11得点6リバウンドを挙げ、パーカーがベンチから16得点を奪う活躍を見せたものの、これでシリーズ3連敗と、後がなくなった。

　試合前のシュートアラウンドにて、ジノビリは現地メディア『AP』へ、現在の心境をこのように語っていた。

　「我々は皆、傷ついている。できるならポップ（ポポヴィッチHCの愛称）のそばにいてあげたいし、彼をサポートしたい。でも今日はコートに出て、競わなければならない。難しい日なんだ」。

　試合後、16得点を挙げたパーカーも、「（プレーオフについて）考えるのはつらい。個人的に、今はバスケットボールよりも、それ以外のことで大切なことがたくさんあるから」と苦しい胸の内を明かしていた。

　ウォリアーズ3勝で迎えるシリーズ第4戦は、23日（同22日）にスパーズのホームで行われる。

指揮官への思いを隠し切れなかったジノビリ（右）とパーカー（左）[写真]=Getty Images