2018.05.03

レブロンの同点弾で延長に持ち込んだキャブスがラプターズのホームで先勝

トリプルダブルの活躍でキャブスを勝利へと導いたレブロン[写真]=Getty Images
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終始劣勢だったキャブスが延長に持ち込んで勝利

 5月2日(現地時間1日)、トロント・ラプターズクリーブランド・キャバリアーズによるイースタン・カンファレンス・セミファイナル第1戦が、ラプターズのホーム、エア・カナダ・センターで行われた。

 打倒キャブスを果たすべく、ラプターズはカイル・ラウリーのアシストからデマー・デローザンが先取点を挙げると、ヨナス・バランチュナスOG・アヌノビー、デローザン、ラウリーが着々と加点。

 キャブスはジョージ・ヒルのレイアップにレブロン・ジェームズのダンク、カイル・コーバーとJR・スミスの長距離砲で対抗するも、ラウリーとデローザンのショットでラプターズがリードをキープ。ベンチ組のパスカル・シアカムやヤコブ・ポートルの追加点もあり、第1クォーターは33-19と、ラプターズ14点リードで終える。

 第2クォーター早々に、キャブスはジョーダン・クラークソンの3ポインターで好スタートを切るも、ラプターズ自慢のベンチ陣、シアカム、デロン・ライト、CJ・マイルズ、フレッド・バンブリートらに得点を許し、点差はなかなか縮まらず。

 それでもキャブスは、スミスとジェフ・グリーンの3ポイントシュート攻勢で、残り3分12秒には6点差(45-51)とすると、さらにスミスやグリーン、カイル・コーバーがショットを決め、前半終了間際には2度も1点差まで追い上げるも、マイルズやデローザンが入れ返してラプターズは逆転を許さず。前半を終えて60-57と、ラプターズ3点リードで試合を折り返す。

第1Qだけで11得点を挙げるなど序盤から果敢に攻め込んだデローザン[写真]=Getty Images

 第3クォーター序盤。ラプターズはこのクォーターだけで13得点をマークしたバランチュナスと、サージ・イバカが得点を重ね、残り7分50秒でラウリーの3ポインターがネットをくぐり、リードを2ケタへ引き伸ばした。

 対するキャブスはレブロンとコーバーらの得点で反撃。残り2分52秒にコーバーの3ポインター、残り2分18秒にはトンプソンのティップショット、残り1分38秒にグリーンがフリースローを1本成功すると、3点ビハインド(80-83)の1ポゼッション差へ。

 その後シアカムが4連続得点を奪う活躍を見せ、ラプターズはリードを保持。このクォーターを終えて87-82と、ラプターズは5点リードを死守。

 第4クォーター。少しでもビハインドを縮めたいキャブスに、またしてもラプターズのベンチ陣が襲い掛かる。バンブリートのフリースロー、ライトの3ポインター、ポートルのフリースローなどで得点し、逆転を許さない奮闘を見せる。

 しかし、3年連続でイーストを制しているキャブスは、そう簡単に勝利するチャンスを逃したりはしなかった。残り6分5秒でスミスの長距離砲が決まって2点差(94-96)とすると、ゲームは4点差以内の攻防へ。

 残り1分42秒。イバカが3本のフリースローを決めてラプターズが4点リード(105-101)を奪うも、レブロンがドライブからレイアップに持ち込んで2点差に迫ると、残り30.9秒でジャンパーをねじ込み、ついに同点。ラプターズはそこから得点できず、両チームによるシリーズは、初戦から延長へ突入。

 そこで先取点を挙げたのがキャブス。ラプターズ最初のポゼッションでスミスがラウリーからスティールを奪うと、残り4分23秒にレブロンのアシストからコーバーが3ポインターを決め、この試合初のリードを手にする。

 ホームで負けられないラプターズは、デローザンとラウリーが加点していくものの、キャブスはスミスとトンプソンの得点でリードを渡さず、最終スコア113-112。キャブスがアウェーで貴重な1勝を挙げた。

延長で先取点となる3ポイントを決めるなど19得点を挙げたコーバー[写真]=Getty Images

チームメートの奮起を称えたレブロン

 勝利したキャブスでは、レブロンがゲームハイの26得点に11リバウンド13アシストのトリプルダブル(プレーオフでは通算21度目)。共に5本の3ポイントシュートを決めたスミスが20得点、コーバーが19得点を奪取。ベンチスタートのグリーンが16得点2スティール、トンプソンが9本のオフェンシブ・リバウンドを含む12リバウンドに14得点を記録。

 この日のキャブスは、第4クォーターまでのレギュレーションで、ラプターズから一度もリードを奪うことができなかったものの、延長に持ち込んで見事勝利。現地メディア『ESPN』によると、過去20年のプレーオフにおいて、同様のケースで勝利したのは2011年のダラス・マーベリックスだけだという。マブスはオクラホマシティ・サンダーとのウエスタン・カンファレンス・ファイナル第4戦で延長へと持ち込み、勝利を収めている。

 一方、ラプターズはデローザンが22得点7リバウンド5アシスト3ブロック、バランチュナスが21得点21リバウンド、ラウリーが18得点10アシストをマーク。ベンチからはシアカムが11得点をマークした。

 「チームメートたちは今夜、本当にすばらしい活躍をしてくれた。俺がベストな状態ではない中で、彼らがステップアップしたんだ」と、試合後の会見でこの日の勝因を語ったレブロン。ただし、「たぶん今シーズンの中でワーストゲームの1つ」と自身が振り返ったように、この日のレブロンは3ポイントシュートを8投中7本、フリースローを6投中5本もミスする不調で、ショットに精彩を欠いていた。

 それでも、延長に持ち込む貴重な同点弾を決めるなど、勝負どころにおけるレブロンの決定力は健在。ラプターズがシーズン中にリーグトップタイとなる34勝7敗を記録したホームで勝利したことは、シリーズが進む中で、大きなポイントとなるだろう。

ラブ(右)と共にショット成功率は低かったレブロン(左)だが、13アシストに1ターンオーバーと、見事な司令塔ぶりを見せた[写真]=Getty Images

 第4クォーターで決着をつけることができなかったラプターズ。残り7.5秒にデローザンやラウリーではなく、バンブリートが3ポイントシュートを放ったことについて、デローザンは「彼(バンブリート)はすばらしいショットを持っているから」とコメントし、チームメートを信頼していることを明かした。翌第2戦に向けて「(この敗戦に)落ち込んでなんかいられないよ」と切り替えていた。

 第2戦が行われるのは4日(同3日)。ラプターズはホームで勝って1勝1敗のタイでアウェーに乗り込みたいところだ。

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