2018.11.01

ステフィン・カリーをレジェンドが絶賛「彼はバスケットボールの進化版だ」とナッシュ

ナッシュ(左)は引退後、ウォリアーズのコンサルタントとしてカリー(右)らをサポート[写真]=Getty Images
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「カリーはすでに史上有数の選手」と語ったナッシュ

 キャリア10シーズン目の今季、開幕から好調を続けるステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)に対して、レジェンドたちの称賛が止まらない。

 まずは今年バスケットボール殿堂入りを果たしたポイントガード、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)。2005、06年にシーズンMVPを獲得したレジェンドは、11月1日(現地時間10月31日)に『ESPN』へこう話していた。

 「このことを打ち明けるのはあまり好きではないんだけど、彼(カリー)はすでにNBA史上でも有数の偉大な選手。唯一無二の存在で、バスケットボールの進化版と言っていい。彼は僕らの目の前で進化していったんだ」。

正確無比なシュート力とチームメートを輝かせるゲームメイクが印象的だったナッシュ(左)とキャリア初期のカリー(右)[写真]=Getty Images

 ナッシュが現役としてプレーしていた当時、NBAではシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)やティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)といったインサイドの選手や、コービー・ブライアント(元レイカーズ)にレブロン・ジェームズ(レイカーズ)、ドウェイン・ウェイド(マイアミ・ヒート)といったスコアラーたちがチャンピオンシップを勝ち取ってきた。

 だがナッシュは、「カリーはほかのレジェンドたちとは違う」と言う。

 「人々は彼を偉大な選手に加えようとしなかった。なぜなら、彼はフィジカル面でゲームを支配しているわけじゃないからね。彼はダンスする。そしてすばらしいチームメートたちのために利益を生み出すんだ」。

 先日行われたシカゴ・ブルズ戦でチームメートのクレイ・トンプソンが前半だけで10本の3ポイントを決めた時、ハーフタイムでカリーは自身が保持する1試合最多成功記録(13本)を超えるようにと鼓舞したように、カリーは自身の成績ばかりに目を向けるのではなく。自身を犠牲にしてまでもチームメートを活かすことができる。

カリーとKDをブルズ時代の最強デュオと重ね合わせたピペン

 1990年代にブルズで6度の優勝を勝ち取ったスコッティ・ピペン(元ブルズほか)は、カリーのアンセルフィッシュなスタイルを絶賛している。

 「KD(ケビン・デュラントの愛称)への自己犠牲もいとわない彼のスタイルは、歴史上で見ても最もすばらしいストーリーの1つ。偉大な選手になるためには、自分を犠牲にすることも必要だ。彼らは何かを犠牲にしていかなければならない。そうでもなければ勝つことができないからね」。

 ピペンはカリーとデュラントの関係を、ブルズ時代のピペン自身とマイケル・ジョーダン(元ブルズほか)と重ね合わせてこう続けた。

 「ジョーダンの手にボールが渡ったときは、得点を奪いに行くというものだった。彼は得点王を何度も獲得してきたからね。私としては、たくさんシュートすることはなかった。でもそれは、私の選手としての価値を損なうものではなかったと思っている。ステフからすれば、KDに活躍の場を譲っているようなものだ。だがそのことが彼(カリー)のすばらしさを台無しにしているとは思わない。彼はこれまで見てきた選手の中でも、最も偉大なガードの1人として見なされるべきだ」。

ブルズに6度の優勝をもたらしたジョーダン(左)とピペン(右)[写真]=Getty Images

 カリーとデュラントは、デュオ結成から3シーズン目に突入。今季は8試合を終えてカリーがリーグトップの平均32.5得点、デュラントは平均28.3得点と、相手チームにとって、ますます脅威になっている。

 過去2年のファイナルMVPはデュラントが獲得しているものの、カリーが残してきた成績も十分ファイナルMVPに値するほどすばらしいものだった。だが両選手は勝利するために、自己犠牲をいとわない姿勢で互いの長所を活かしてプレーしている。

 ウォリアーズを強固なチームにしているのは、自己犠牲を率先して行うカリーの存在が大きな要因と言っていいはずだ。

現役最強デュオと評されるカリー(左)とデュラント(右)。結成3季目の今季は連係に磨きがかかっている[写真]=Getty Images

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