2018.11.16

キャリア16年目のカーメロ・アンソニーがロケッツと決別、今後の去就を模索へ

ロケッツとの決別が確定したカーメロ[写真]=Getty Images
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NBA通算得点で歴代19位に入るリーグ史上有数のスコアラー

 11月16日(現地時間15日)、ヒューストン・ロケッツがカーメロ・アンソニーと決別することを発表した。

 ダリル・モーリーGMは「チーム内で何度も協議してきましたが、ロケッツはカーメロ・アンソニーと決別することになりました。これからは今後の去就に向けて検討していくことになります」とコメントを残している。

 カーメロは今オフにオクラホマシティ・サンダーからアトランタ・ホークスへトレード後、契約のバイアウト(買い取り)を経てロケッツと1年契約を締結。キャリア16年を誇るベテランは、NBA通算得点で歴代19位となる2万5,551得点、平均24.0得点を誇るスコアラー。

 今季はロケッツで10試合に出場して平均29.4分13.4得点5.4リバウンドを記録。11月3日(同2日)に行われたブルックリン・ネッツ戦ではフィールドゴール12投中9本、うち3ポイント9投中6本を成功させて28得点を挙げていた。

 その一方で、ディフェンス面などチームにフィットすることができておらず、11日(同10日)以降は体調不良という理由で試合に出場していなかった。モーリーGMはカーメロについてこのような言葉を残している。

 「ロケッツにいる間、カーメロはすばらしいアプローチを見せてくれました。マイク・ダントーニHCが与えた役割をすべて受け入れてくれました。しかし、チームにフィットすることはできませんでした。我々は前に進むこととなりましたが、チーム不振の要因を彼に押し付けることはフェアではないと思います」。

カーメロは今後、どんな選択を下すのか?[写真]=Getty Images

ロケッツが解雇しない限り、カーメロの所属先が決まるのは12月中旬以降が濃厚

 今後、カーメロはロケッツからウェイブ(解雇)されて新たなチームへと移籍することが予想されているものの、リーグの情報筋が『ESPN』へ伝えたところによると、ロケッツはカーメロをすぐさまウェイブつもりはないという。

 なお、カーメロは8月14日(同13日)にロケッツとフリーエージェント(FA)として契約したため、トレードが可能になるのは12月16日(同15日)以降。つまり、ロケッツに所属している限り、トレードで移籍することができるのは1か月以上先になる。

 ロケッツの指揮官、ダントーニHCは言う。

 「彼はこのチームでできる限りすべてのことをトライしてきた。ここにいる間、すばらしかったよ。ただかみ合わなかっただけなんだ。私は彼のプロフェッショナリズムについて感謝したい」。

今季はキャリア初のベンチスタートも経験。今でも30得点近く奪うことができる得点力を持つカーメロ[写真]=Getty Images

 昨季までのキャリア1,054試合において、すべてに先発出場してきたカーメロは、「チャンピオンシップを勝ち取るため」と割り切り、今季はベンチスタートも受け入れてきた。しかし、ロケッツでうまくフィットすることはできなかった。ダントーニHCはこう続ける。

 「彼はこのチームで自己犠牲も払ってきた。でも、(将来の)バスケットボール殿堂入り選手がプレーする役割としてはフェアではなかったし、彼にとっても良いものではなかったはずだ。でも、我々はうまくいくことができなかった。今は互いに前へ進む時が来たということ」。

 今後、カーメロがすぐさま他チームと契約してプレーしたいと強く望むのであれば、ロケッツ側が解雇に踏み切るかもしれない。スコアリングに関するスキルと実績はすばらしいものを持っているだけに、このままキャリアを終えるのではなく、チャンピオンシップ獲得に向けて新たな方法を模索してほしいものである。

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