2018.12.08

キャブス、バックス、ウィザーズ間でトレード成立、ジョージ・ヒルがバックスへ移籍

昨季途中にキャブス入りしたヒルは、1年も経たずにバックスへ移籍した[写真]=Getty Images
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 12月8日(現地時間7日)、クリーブランド・キャバリアーズとミルウォーキー・バックスによるトレードが成立。その後ワシントン・ウィザーズが加わり、3チーム間でトレードが合意に達した。

 それぞれのチームが獲得したのは以下のとおり。
※チーム名は略称、G=ガード、F=フォワード、C=センター

■キャブス獲得
マシュー・デラベドーバ(←バックス/G)
ジョン・ヘンソン(←バックス/C)
2021年のドラフト1巡目、2巡目指名権(←バックス) ※条件付き
2022年のドラフト2巡目指名権(←ウィザーズ)

■バックス獲得
ジョージ・ヒル(←キャブス/G)
ジェイソン・スミス(←ウィザーズ/C-F)
2021年のドラフト2巡目指名権(←ウィザーズ)、金銭

■ウィザーズ獲得
サム・デッカー(←キャブス/F)

サラリーを削減し、プレーオフ経験を加えたバックスが現時点の勝者か?

 キャブスは2016年の優勝メンバーであるデラベドーバと、ビッグマンのヘンソンを獲得。ヘンソンは11月28日(同27日)に左手首の手術を受けており、約3か月の戦線離脱と報じられている。両選手は来季まで契約が残っており、2人合わせて今季は約2,000万ドル(約22億4,000万円)、来季は約1,900万ドル(約21億2,800万円)。

2016年のキャブス初優勝に貢献したデラベドーバは、約2年半ぶりに古巣へ復帰となった[写真]=Getty Images

 一方のバックスが獲得したヒルは今季1,900万ドル(約21億2,800万円)と高額だが、来季は1,800万ドル(約20億1,600万円)の年俸のうち、100万ドル(約1億1,200万円)しか保障されておらず、スミスは今季終了後に契約が満了する。

 そのため、バックスは今夏、このトレードで空いた分のサラリーを主力選手との再契約につぎこむことができる。クリス・ミドルトンは今夏プレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることができる権利を持ち、エリック・ブレッドソーマルコム・ブログドンは制限なしFAとなるからだ。

 7日(同6日)終了時点でイースタン・カンファレンス2位(16勝7敗)のバックスにおいて、デラベドーバはローテーションから外れており、ヘンソンも平均13.4分と、プレータイムに恵まれてはいなかった。

 今回のトレードで獲得したヒルは、キャリア11シーズン目のコンボガード。攻防におけるつなぎの役割をこなすことは十分可能だろう。また、インディアナ・ペイサーズ在籍時には2年連続でカンファレンス・ファイナル、昨季はNBAファイナルへ出場するなどプレーオフ経験102試合を誇る。

 01年を最後に、プレーオフ1回戦を突破できていないバックスにとって、ヒルの経験は貴重なものとなるはずだ。現時点におけるこのトレードの勝者は、バックスと言っていいだろう。

 ウィザーズは今季序盤から不振に陥っていたものの、ここ7試合で5勝と復調の兆しを見せている。スミスよりも得点力のあるデッカーを加えて、オフェンス力アップを狙ったのかもしれない。

デッカーは今季からキャブスに加入したものの、数か月でウィザーズヘトレードとなった[写真]=Getty Images

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