2019.07.30
今からちょうど5年前となる2014年1月25日(現地時間24日)。当時ニューヨーク・ニックスのエースだったカーメロ・アンソニー(現シカゴ・ブルズ)がホームのマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で、キャリアハイとなる62得点をたたき出し、125-96でシャーロット・ボブキャッツに快勝する立て役者となった。
「いい夜になるだろうと好感触をつかんでいたんだ」と『The New York Times』へ試合後に明かしたカーメロは、試合序盤からジャンパーや3ポイントを次々と放り込み、第1クォーターだけで20得点を奪うと、前半終了までに37得点をマーク。
後半に入ってもジャンパーやレイアップ、3ポイントなど面白いようにショットを決め、第3クォーター終了時点で56得点。そして第4クォーターに入って4本のフリースローを沈めると、残り7分23秒にジャンパーをねじ込み、MSGにおける最多得点記録、62得点をたたき出してベンチへ下がった。
キャリア11シーズン目をプレーしていたカーメロは、この試合でフィールドゴール35投中23本(成功率65.7パーセント)、そのうち3ポイント11投中6本(成功率54.5パーセント)をヒット。さらにフリースロー10本すべてを決め切ってみせた。
「今夜、俺が62得点挙げると思っていたかって? まさか、そんなことない。でも俺は、いい夜になるだろうなとは感じてたよ」とカーメロが振り返ったように、本人もこれほどまでの記録を樹立することができるとは思っていなかったという。
MSGにおけるこれまでの最多得点は、バスケットボール殿堂入りを果たしたバーナード・キング(元ニックスほか)が1984年の12月26日(同25日)のニュージャージー・ネッツ戦で残した60得点。カーメロは5年前の今日、キングの記録を約30年ぶりに塗り替えることとなった。
「長い間、私は(MSGの)最多得点記録を保持していたから、いずれ誰かが破るとは思っていたよ。それがカーメロだったから、本当にうれしく思うよ」とキングは語り、カーメロの記録を祝福していた。
今年の1月24日(同23日)にジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)が61得点をマークし、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)に並ぶアウェープレーヤーとしての最多得点をたたき出した。それでも、ゲーム終盤に61得点へ到達したハーデンに対し、カーメロが第4クォーター中盤に62得点まで達していたことは、この男が持つスコアラーとしての実力を十二分に表していたと言っていいだろう。
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