2019.01.28

カーメロが盟友ウェイドを見にMSGへ、今後の去就について「幸せになりたい」と明かす

MSGのファンからスタンディングオベーションで迎えられたカーメロ[写真]=Getty Images
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「ウェイドを見るため」に訪れたカーメロを大歓声で迎えたMSG

 1月28日(現地時間27日)、ニューヨーク・ニックスのホーム、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)でニックス対マイアミ・ヒートの試合が行われた。

 今季限りでNBAから引退することを表明しているヒートのドウェイン・ウェイドにとって、この日は世界で最も有名なアリーナの1つ、MSGでプレーできる格別の機会。ウェイドはベンチスタートで約28分プレーし、15得点5リバウンドに加えてゲームハイの10アシストをマークして106-97で勝利に貢献。

 アシスタントコーチ時代を含めて、ウェイドを2003年のデビュー以降ずっと見てきたエリック・スポールストラHCは「何年もの間、ドウェインはこのアリーナで一段階上のパフォーマンスを見せてきてくれた。それはもう、本当に衝撃的だったよ。彼のゲームを見ることができて最高な気分だね」と『AP』へ語っていた。

MSGでもインパクトを残したウェイド[写真]=Getty Images

 ヒートが成し遂げた3度の優勝すべてに主力として貢献したウェイド。特に06年の初優勝時には、ダラス・マーベリックスとのファイナルで平均34.7得点7.8リバウンド3.8アシスト2.7スティール1.0ブロックと獅子奮迅の活躍を見せ、文句なしでファイナルMVPを獲得。

 将来のバスケットボール殿堂入りが確実視されるウェイドのMSGゲームに、03年のドラフト同期、カーメロ・アンソニー(シカゴ・ブルズ)も駆け付けた。ニューヨークで生まれ育ち、一昨季まで約6シーズンもの間エースとしてプレーしてきたカーメロは、期間中に412試合に出場し、平均24.7得点7.0リバウンド3.2アシストを残してきた。

 試合中にスクリーンへ紹介されると、MSGに集まった1万8,852人のファンからスタンディングオベーションで迎えられた。これにはカーメロも「ここのファンはいつも俺に対して声援を送ってくれる。ここ(MSG)はホームであり、ニューヨークが俺のホームなんだ。家族もいるし、友人たちもここにいる。このエナジーをぶち壊すことなんてできないのさ」とコメントしていた。

 カーメロがMSGに訪れた理由、それはウェイドを見にきたからにほかならない。

 「俺がここに来て席に座っているのは、ガーデンで彼(ウェイド)のゲームを見るためさ。彼がNBAでこれまでに成し遂げてきたことは知ってる。そしてこれからもやり続けていくこともね。それは俺たちにとって、バスケットボール以上に深いものなんだ」。

 ヒートは3月31日(同30日)もMSGで試合が組まれているため、ウェイドにはあと1回プレーするチャンスがあるのだが、もしケガなどで欠場となってしまえば。この日がラストゲームとなる。

「今は集中すべきことに集中できている」カーメロ、ウェイドの見解とは?

 先日ヒューストン・ロケッツからブルズへとトレードされたカーメロについて、やはり気になるのが今後の去就だろう。カーメロはブルズでプレーすることはなく、トレード要員として所属している。2月8日(同7日)のトレードデッドラインまでに成立しなければ、解雇されることが濃厚だと複数の現地メディアが報じている。

 今後の動向について聞かれたカーメロは「現時点で、俺はただ幸せになりたいだけ」と答えると、こう続けた。

 「俺は今、いいコンディションにあると思う。それに今は穏やかな心を保つことができている。俺が集中すべきことに集中することができているよ。何が起ころうとしても、俺自身がハッピーになることならいいね」。

 カーメロは昨年11月上旬以降、ゲームからは離れているものの、トレーニングを欠かさず行い、コンディションを保っているという。ウェイドはそのカーメロについて、NBAのチームをまだまだ手助けすることができると『ESPN』へ語っていた。

 「(カーメロがNBAチームと契約するかどうかは)きちんとフィットできるか、あとは(そのチームにカーメロと近い)メンタリティーがあるかどうか。これはGMをはじめ、バスケットボール運営部門代表やオーナー、選手たちにとっても難しい部分だろうね。どうやって年齢を重ねたスーパースターをゲームの中で正しく起用できるか」。

 「誰もが自分を犠牲にしなくちゃならない。自分がいるべきグループでね。そしてきちんとしたコーチの下でプレーしたいと思うものさ。カーメロのように年齢を重ねたスター選手には、それらが完璧にそろった場所でなければならない。残念だけど、ヒューストンは彼にとって正しい場所ではなかった。でも彼はまだまだバスケットボールをプレーできる」。

 現時点で、カーメロの有力な契約先候補は報じられていない。トレードをするにしても、ウェイドが指摘したように、どれだけフィットできるチームなのかがポイントとなる。元チームメートやプライベートにおける友人がいようとも、決してうまくいくとは限らないことはロケッツで経験したはず。

 とはいえ、オールスター選出10度を誇り、キャリア平均24.0得点を残すスコアラー、カーメロには新天地で一花咲かせてほしいものである。

試合終了後、ハグを交わしたカーメロ(左)とウェイド(右)[写真]=Getty Images

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