2019.06.13
6月8日(現地時間7日)、トロント・ラプターズは3連覇を狙う王者ゴールデンステイト・ウォリアーズとの「NBAファイナル2019」第4戦に臨んだ。
ホームのオラクル・アリーナで、ウォリアーズは第3戦を左ハムストリングの負傷で欠場したクレイ・トンプソンが復帰。ステフィン・カリーとトンプソン、ドレイモンド・グリーンを中心に王者がラプターズへ襲い掛かる。
第1クォーター。ラプターズはボールムーブからショットまで持ち込むも、肝心のショットが空を切り、なかなか得点が伸びない中、エースのカワイ・レナードがこのクォーターだけで14得点と孤軍奮闘。
第2クォーターこそ無得点に終わったレナードだったが、4点ビハインドで迎えた第3クォーターからエンジン全開。フレッド・バンブリートのアシストから3ポイントを放り込むと、ドレイモンド・グリーンとのポジション争いを制してスティールし、そのまま持ち込んで3ポイントをヒット。
1分未満の間に2本の3ポイントを突き刺してラプターズを逆転へと導くと、その後もレナードは攻撃の手を緩めなかった。ドリブルでディフェンダーを左右に揺さぶってプルアップジャンパー、フリースローも着実に成功させて得点を伸ばしていく。第3クォーター終盤には難しい態勢からショートジャンパーを突き刺し、ラプターズに12点リードをもたらした。
最終クォーターでも3ポイントやフリースローで加点したレナードは、ラプターズが105-92と勝利したこの試合でいずれもゲームハイとなる36得点12リバウンド4スティールをマーク。フランチャイズ史上初の優勝へ、あと1勝としたラプターズは、会場をホームのスコシアバンク・アリーナへと移して11日(同10日)に第5戦を迎えることとなる。
3勝1敗とファイナル制覇に王手をかけたラプターズだが、カイル・ラウリーのこの言葉が表すように、慢心はいっさいないと言っていいだろう。
「僕らは最初の4試合のうち3試合に勝利した。でも、ウォリアーズはディフェンディング・チャンピオンであり、ここから彼ら相手に簡単に進むことはないだろうと僕ら全員が理解している。彼らは次の試合へ備えて戦いを挑んでくるはずだ。僕ら自身も準備していかなければならない。僕らはまだ何も成し遂げちゃいないんだ」。
この試合で最も強烈な数字を残したレナードも、試合後に『ESPN』のドリス・バークへ「僕はヒーローになるためにプレーしているわけじゃないし、ファンのためにプレーしているんじゃないんだ。僕はただ、勝利するためにプレーしている。記録を塗り替えるためにここへ来たわけでもない。自分のチームが勝利するためにできるかぎり手助けをしようとすることで、満足することができるんだ」と自身の思いを語った。
第5戦、あるいは第6戦で、ウォリアーズはこのプレーオフでキャリアハイの平均34.2得点を挙げているケビン・デュラントが復帰する見込みとなっている。ラプターズは今後、王者の猛反撃をしのいでもう1勝できるか、注目していただきたい。
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