2019.06.22

八村塁が入団会見で決意表明「チームやコーチが求めることはなんだってできます」

1巡目9番目の指名ということで「9番」の暫定ユニホームを持つ八村塁 [写真]=岡田由美子
日本のテレビ局で報道の編集・取材を経験。2017年にワシントンDCへ来て以来、バスケットボールをはじめとするアメリカのスポーツ文化や街ネタなどを中心に取材しています。

 歴史的快挙を果たしたNBAドラフトから開けて6月21日(日本時間22日)、日本人として初となる1巡目9位で指名を受けた八村塁が、ワシントン・ウィザーズの本拠地キャピタルワン・アリーナで入団会見を行った。集まった多くのメディアからの質問に、八村は日本語と英語で笑顔を交えながら意気込みを語った。

「アスリートの顔になっていけたらいいなと思います」

リラックスした表情で会見に臨んだ八村 [写真]=岡田由美子

――アリーナに到着して出迎えられた時の感想は?
八村
 会場の外の電光掲示板のところから僕の写真が見えて、「おおっ」と思っていたら人がいっぱい外にもいてウェルカムしてくれていたので、すごくうれしかったです。中に入ったらコーチたちも待っていてくれたのもうれしく思いました。

――日本から多くのメディアが注目しているが、もう慣れている?
八村
 慣れているし、今日はちょっと少ないかな。日本にいた時は、もっと多くの人がいる記者会見があったし、すべて日本人だったこともあります。

――ウィザーズの印象やチームについて。
八村
 ジョン・ウォールブラッドリー・ビールなどのスーパースターがいるチーム。試合も何回も見たことありますが、速い展開で試合を組み立てるタイプのチームという感想を持ちました。僕としてもそういう展開が好きなので、うまく対応できると思っています。

――チームにどのように適応していくか
八村
 チームやコーチが求めることはなんだってできます。試合ではインパクトを与えられるし、もちろん初めはチームに馴染まなければならないのですが、大丈夫だと思います。

スコット・ブルックスルックスヘッドコーチ(写真左)、トミー・シェパート副社長と共に入団会見に臨んだ [写真]=岡田由美子

――ウィザーズのファンに見てほしいプレーは?
八村
 自分はディフェンスでもオフェンスでもどちらもできる選手だと思っています。持ち味であるプルアップショットとかミドルレンジとか、リバウンドからのボールをプッシュしたりとか、そういうところを見てほしいです。

――コートと街の印象は?
八村 アリーナも良い感じでした。落ち着いているように見せていいなと思いました。街も大きい都市だと思いますが、そんなにごちゃごちゃしていなくて僕にとっては良いのではないかと。(ワシントンDCには)桜があると聞いたのでそれを見に行きたいです。また多くの日本人もいるということなので、会えることを楽しみにしています。また、そして日本食レストランもあると聞いたのでぜひトライしたいです。

――いろいろな方からのリアクションは?
八村
 携帯をさわる時間がないのでみんなに返せていませんが、本当にどれだけ大きいことか、メッセージの量でもわかりました。ここにいられるのは、中学のコーチ、高校の先生、トレーナー、ゴンザガのコーチやチームメイト、日本バスケの協会などずっと応援してきてサポートしてくれた人のおかげなので、その人たちみんなに感謝したいです。

――この2日間をどのように感じているか。
八村
 何とも言えない2日間。こういう風にどれだけ大きいことかというのも2日間で実感できました。日本でも取り上げられていると聞いて、バスケをはじめスポーツが盛り上がっているので、アスリートの顔になっていけたらいいなと思います。

――ドラフトで指名された時に、人差し指を天に向かってさしていたが?
八村
 おじいちゃんに向けてです。昔になくなっていているんですが、家族の中でおじいちゃんと妹が今回来られなかったので。おばあちゃんからドラフトされる前に「おじいちゃんも見てるよ」と話していていました。

――着ているジャケットについて
八村
 今回は(裏地の右側に)アフリカモチーフ、(左側に)日本の国旗を入れました。ネクタイはウィザーズカラーです。

――八村選手にとって“夢をかなえる”とは?
八村
 どれだけ自分を信じるか。いろいろな意見があると思いますが、それでもどれだけ夢に向かって信じてやっていくかが大事だと思います。

本拠地キャピタルワン・アリーナでは日本語の電光掲示板で八村を歓迎 [写真]=岡田由美子

文・写真=岡田由美子

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