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9月14日(現地時間13日)、NBAに15年間在籍してきたショーン・リビングストンが自身のインスタグラムでNBAから引退することを発表した。
「NBAで15年間を過ごしてきて、うれしいことや悲しいこと、幸運に思うことや感謝という気持ちが一体化している。自分の夢を達成するために、これまでやってきた感情を言葉で言い表すことは難しいね」と切り出したリビングストン。
ペオリア・セントラル高校(イリノイ州)から2004年のNBAドラフトにアーリーエントリーした細身の長身ポイントガードは、1巡目4位でロサンゼルス・クリッパーズからドラフト指名されてNBAキャリアをスタート。
キャリアを追うごとに成長していったものの、キャリア3年目の07年2月下旬。リビングストンに選手生命を脅かすほどの大ケガが襲い掛かる。左膝の前十字じん帯、後十字じん帯、内側側副じん帯を断裂するという重傷を負い、一時は足を切断か、という状況に追い込まれた。
だがリビングストンは諦めずにNBAへ復帰。多くのチームを渡り歩きながらもキャリアを重ねていき、ブルックリン・ネッツでプレーした13-14シーズンに76試合(うち先発は54試合)に出場して平均26.0分8.3得点3.2リバウンド3.2アシスト1.2スティールを記録し、14年夏にゴールデンステイト・ウォリアーズへ移籍。
するとウォリアーズではスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)の下、ステフィン・カリーのバックアップとして見事にフィットし、昨季までの5シーズンすべてにおいてNBAファイナル進出を果たし、3度の優勝を勝ち取った。
201センチ87キロのリビングストンは、トップ・オブ・ザ・キーでシューターたちにパスを配球しつつ、持ち前の高さと長さを駆使してポストアップから打点の高いジャンパーやプルアップジャンパーで高確率に得点を挙げてウォリアーズの勝利に貢献。
「あの時のケガのお陰で、僕は自分自身を見つけるチャンスを得ることができたし、自分と世界に対して、それぞれが置かれた状況によって今後の人生が決まるわけではないと証明する機会を得ることができた」とリビングストンは振り返る。
通算14シーズンをプレーしてきたリビングストンは、833試合(うち先発は191試合)に出場し、平均20.6分6.3得点2.4リバウンド3.0アシストをマーク。3ポイントをはじめとするアウトサイドシュートはレパートリーになかったものの、通算フィールドゴール成功率48.6パーセントという数字は、リビングストンがいかに効率よくショットを放ってきたかを端的に表していると言っていいだろう。
「このリーグでプレーしてきた時間において、僕が最も誇りに思うのは、メンタル面の強さや自分のことを信じる気持ちが試される中、僕はそれに耐え抜き、ここまでやり遂げたこと」とリビングストンは自身のキャリアを総括した。
リビングストンと共に5シーズンをプレーしてきたカリーは、自身のインスタグラムで「僕とこの組織の成功において、この男へ感謝の気持ちを言葉で言い表すことなんてできないよ。彼は究極の戦士(ウォリアー)だった!」とメッセージを送っていた。
セカンドライフへと歩みを進めたリビングストン。ファイナルという大舞台でもベンチから登場して即時にゲームへアジャストし、活躍してきたこの男ならば、新たなチャレンジでも順応していくことができると期待したい。
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