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9月24日、翌月のジャパンゲームズでトロント・ラプターズと対戦するヒューストン・ロケッツのマイク・ダントーニHC(ヘッドコーチ)が日本のメディアと合同電話インタビューを行った。
10月8日と10日の2試合を日本で行うロケッツの指揮官は、昨季の覇者ラプターズについて「彼らはディフェンディング・チャンピオンですので、まず敬意を抱いています。そして昨季は本当にすばらしいシーズンを送ったという印象を持っており、ニック・ナースHCはすばらしい仕事をやってのけたと思っています」と高評価。
今夏のフリーエージェント(FA)戦線で、ファイナルMVPを獲得したカワイ・レナードがロサンゼルス・クリッパーズへ移籍するなど、戦力ダウンがささやかれているものの、「それでも(ラプターズには)いい選手がそろっていますから、(今季も)いいチームになると思いますので、対戦することを非常に楽しみにしています」と口にしていた。
ラプターズは今季、オールスターの常連カイル・ラウリーや、今夏の「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」で優勝したスペイン代表の大黒柱マルク・ガソル、昨季のMIP(最優秀躍進選手賞)のパスカル・シアカムが中心となる。特に206センチのサイズで長さと速さを兼備するシアカムのマッチアップに苦労しそうな印象があるのだが、ダントーニHCはこう切り返していた。
「PJ・タッカーは4番(パワーフォワード)なので、(シアカムと)マッチアップすることになるでしょうし、たまにジェームズ(・ハーデン)、あるいはタボ・セフォローシャがつくこともあるでしょう。ただ、ラプターズにはシアカムだけではなく、キープレーヤーとなりそうなフレッド・バンブリート、すばらしいベテランであるガソルといったいい選手たちがそろっているので、そこはしっかりケアしないといけないと思っています」。
インタビューの時点ではトレーニングキャンプ前だったこともあり、「今はそれよりも、本当にロケッツの心配をしています。相手チームというよりも、ロケッツをどういうチームにしていこうかということに集中している感じですので、ジャパンゲームズではしっかりと自分たちのことをやって、東京を楽しみたいと思っています」とダントーニHC。
ハーデンとラッセル・ウェストブルックという“MVPデュオ”に加え、ロケッツにはエリック・ゴードンやクリント・カペラ、タッカーといった軸となる選手がおり、ベンチにはオースティン・リバースやジェラルド・グリーン、新加入のタイソン・チャンドラーやセフォローシャ、ベン・マクレモア、アンソニー・ベネットといった選手がいる。
とはいえ、昨夏はトレバー・アリーザとルーク・バー・ア・ムーテ、今夏はイマン・シャンパートというディフェンスに秀でた選手を流出していることもあり、ロケッツはディフェンス面で不安を抱えている声も聞こえてくるのだが、ダントーニHCは「今シーズンも、ディフェンスができる選手が多く集まっています。優勝するためには、ディフェンスでリーグトップ5に入らなければいけないと思っていますので、そこに関しては当然、しっかりとやっていきたいと思っています」とディフェンスにも力を入れていくことを明かした。
プレシーズン期間のため、ジャパンゲームズでハーデンやウェストブルックがレギュラーシーズンのように35分前後プレーすることはないだろう。それはゴードンやタッカー、カペラといった主力選手たちも同様だ。
それでも、ロケッツとラプターズの新加入選手や若手たちがプレータイムを手にし、さいたまスーパーアリーナで躍動するシーンは、一見の価値があることは間違いない。
文=秋山裕之
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