2019.12.05

ロケッツが誇る攻防の要ジェームズ・ハーデンとクリント・カペラがスパーズ戦で快記録

オフェンスをリードするハーデン(左)とリムプロテクターのカペラ(右)[写真]=Getty Images
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ハーデンは史上2人目の快挙、カペラは直近50シーズンで初の記録を達成

 12月4日(現地時間3日)に行われたサンアントニオ・スパーズ戦。ヒューストン・ロケッツは2度の延長にもつれる中、約47分間でリードしていたものの、最終スコア133--135で敗れた。

 だがこの試合で、ロケッツが誇る攻防の要のジェームズ・ハーデンクリント・カペラが快記録を残している。ここでは両選手が残した記録について見ていきたい。

 まずはハーデン。前試合(対アトランタ・ホークス)で60得点をたたき出したハーデンは、スパーズ戦でも第1クォーターから13得点をたたき出し、2度の延長(計10分間)で両チーム最多となる11得点を奪う猛攻。

 終わってみれば、ゲームハイの50得点に9リバウンド6アシスト4スティールと強烈なスタッツを残して見せた。

 とはいえ、この日のハーデンはシュートタッチが絶不調。フィールドゴール38投中成功わずか11本(成功率28.9パーセント)、3ポイントも20投中16本ミス(成功率20.0パーセント)と、ハーデンの左腕から放たれたショットはことごとくリングに嫌われてしまい、これまでの50得点ゲームで最も低いフィールドゴール成功率、そして3ポイントの失投数(16本)で歴代最多という屈辱的な結果に。

 ただその一方で、ハーデンは24本のフリースローを全て決め切り、フリースローをノーミスで沈めたNBA新記録を塗り替えた。これまでの最多記録は今から約27年前の1992年。ドミニク・ウィルキンズ(元ホークスほか)が12月9日(同8日)のシカゴ・ブルズ戦で23本全てのフリースローを決めて42得点を挙げていた。

 ハーデンは今季も含めた直近6シーズンすべてにおいて、フリースローの試投数と成功数でリーグトップを記録しており、今季は平均14.9本という驚異的な数字。このフリースローが平均39.5得点を大きく支えていると言っていい。

 60得点した次の試合で50得点をマークしたことで、ハーデンはウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)に次ぐ史上3人目の選手となった。

 そして、2試合連続で20本以上のフリースローを成功させたことで、ハーデンはNBA史上2人目の選手となった。この記録は2013年1月のケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)とハーデンしか成し遂げていない快記録である。

ハーデンの大量得点を支えるフリースロー[写真]=Getty Images

 一方、ロケッツのリムプロテクターを務めるカペラは、スパーズ戦でフィールドゴール9本全て成功を含む22得点に21リバウンドをマーク。20得点20リバウンド以上を残した選手で、フィールドゴールをノーミスで決めたのは、1999年12月15日(同14日)のディケンベ・ムトンボ(元ホークスほか)以来初。

 最優秀守備選手賞を歴代最多タイとなる4度も受賞したムトンボは、この試合で27得点29リバウンドにフィールドゴール11本を全て成功させていた。

 また、カペラはスパーズ戦終了時点で8試合連続19リバウンド以上という快記録を残している。これはムトンボだけでなく、7年連続リバウンド王を獲得したデニス・ロッドマンやベン・ウォーレス(共に元デトロイト・ピストンズほか)といった歴代有数のリバウンダーでさえも達成しておらず、過去50シーズンでも初だという。

 ロケッツは13勝7敗でウェスタン・カンファレンス5位ながら、ハーデンとカペラという攻防の要はキャリアベストと言っても過言ではないパフォーマンスを見せている。

リバウンドで驚異的なパフォーマンスを続けるカペラ[写真]=Getty Images

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