2020.07.24

ハーデンがチームに合流したウェストブルックについて「トランジションで変化を与えてくれる」

ロケッツ加入1年目にして、勝利に大きな貢献をしているウェストブルック[写真]=Getty Images
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シーズン再開に向けて全開のウェストブルック

 今季開幕前、長年在籍してきたオクラホマシティ・サンダーからヒューストン・ロケッツへ移籍したラッセル・ウェストブルック。前人未到の3シーズン連続平均トリプルダブルを達成し、2017年にはシーズンMVPを受賞したウェストブルックと、2年連続得点王に輝き、2018年にMVPを受賞したジェームズ・ハーデンの共演に、多くのファンが注目した。

 しかし今シーズン開幕序盤、ウェストブルックはロケッツのスタイルにフィットするのに苦労する。シュートの成功確率が伸び悩み、平均得点も減少。3ポイントシュートを主軸とするロケッツの中でも、彼はもともとアウトサイドを強力な武器にしているわけではなかった。

 だがそこからウェストブルックは、自身の強みを全面に活かしたスタイルでロケッツをけん引していく。3ポイントのアテンプトを減らしつつ、得意とするミドルレンジでプルアップジャンパーを放つことに専念した。また屈強なフィジカルで積極的にドライブを仕掛け、強靭なボディバランスでファウルを誘い、バスケットカウントを奪取。こうして相手を引きつけて、味方へのアシストチャンスも増えたことで、彼は本来のリズムを取り戻していった。

今後プレーオフを勝ち抜くためには、ハーデン(中央)とウェストブルックの活躍は欠かせない[写真]=Getty Images


『Rockets Wire』によれば、ハーデンがウェストブルックのコンディションについて言及した模様。もともとウェストブルックは新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出たことで、一定の期間隔離されていた。だがその後は無事にチームと合流し、練習にも参加。ハーデンはその時のウェストブルックのプレーについて、「彼は陽性反応が出て隔離されている期間、ワークアウトができなかったために肉体の状態を維持することができなかったはずだ。だがそれでもコート上で誰よりも速いんだ。ダンクだって叩き込んでしまう」と、コメント。またハーデンは続けて、「彼こそがラッセル。彼とは付き合いが長いけれど、ただ起きてストレッチなんか必要としない人物なんだ。コートに立ち、走ってダンクを決めることができる。状態は良好にみえるよ」と、語っている。

 さらにハーデンは、練習中のウェストブルックの活躍について、「アグレッシブだった。特にトランジションで試合に変化を与えてくれる。ギャップに飛び込んで自らリムでフィニッシュするための機会を作ることができる。さらにそこから味方へキックアウトして3ポイントシュートにもつなげられる。それこそが僕らがずっと欲していたスタイルなんだ」と、つづっている。隔離のために一時的にワークアウトから離れていたとはいえ、ウェストブルックの精神はすでにシーズン再開に向けて集中力を高めている様子だ。果たして今後彼がどのようなダイナミックな戦いを披露してくれるのか、目が離せない。

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