2020.09.10
「トレーニング。ビデオゲーム。あとは身体を鍛えて、ワインを飲んでいた」。
9月4日(現地時間3日、日付は以下同)。ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズはメディアの前でシリーズの合間に何をしていたかと聞かれ、このように返答。
レイカーズはポートランド・トレイルブレイザーズとのプレーオフ ファーストラウンドを4勝1敗で突破し、第7戦までもつれたヒューストン・ロケッツとオクラホマシティ・サンダーの勝者を待ち構えていた。
レギュラーシーズンの戦績はロケッツの2勝1敗。2月7日の試合ではクリント・カペラ(現アトランタ・ホークス)を放出し、ロバート・コビントンをロースターに加えたスモールボールでラッセル・ウェストブルックに41得点を奪われて111-121で敗戦。
シーディングゲーム(順位決定戦)の期間に行なわれた8月7日の試合ではウェストブルックが不在だったものの、ジェームズ・ハーデンにゲームハイの39得点12アシストを許して97-113で敗れた。
もっとも、この試合はレブロンが欠場しており、レイカーズは2連戦だったこともあり、アンソニー・デイビスも含めたロースター全員が30分未満の出場時間に制限されていたため、あまり参考にはならないだろう。
だが9月5日から幕を開けるウェスタン・カンファレンス・セミファイナルは初戦から真っ向勝負が繰り広げられることとなる。レイカーズにはレブロンとデイビス、ロケッツにはハーデンとウェストブルックという、いずれもリーグ最高級のダイナミックデュオが君臨しており、激しい戦いになることが期待できる。
といっても、レブロンはロケッツが仕掛ける203センチ以下の選手たちで構成する“スモールボール”にも動じていないようだ。
「5人の男たちによる戦い。これはバスケットボールなんだ。俺は自分のバスケットボール人生の中で、5人全員が3ポイントを放ってくるチームと対戦するのは初めてってわけじゃない」。
レイカーズの番記者を務めるマイク・トゥルーデルへそう語ったレブロンは、レギュラーシーズンでロケッツとすでに対戦しており、クリーブランド・キャバリアーズ在籍時には4年連続でゴールデンステイト・ウォリアーズの“デスラインナップ”あるいは“ハンプトン5”と評されるスモールラインナップとNBAファイナルで対峙してきた。
ウォリアーズと激突した4度のファイナルは1勝3敗だったものの、今のレイカーズにはフロントコートのサイズで相手チームを圧倒できることに加え、経験豊富なベテランが数多く在籍しており、試合中に劣勢になろうとアジャストできる自信があるのだろう。
ただし、注意しなければならないのはロケッツの長距離砲か。サンダーとのシリーズで、ロケッツは3ポイントを平均51.0本(計357本)も放っており、フィールドゴール全体の56.2パーセントを占めているという点。
ハーデンの支配力、ウェストブルックの突破力を絡めて、ロケッツの選手たちに気持ち良く3ポイントを決められてしまうと、レイカーズとしても大量失点を覚悟しなければならないだけに、どのようにしてロケッツの強みをスローダウンさせることができるか注目していきたい。
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