2020.10.23
NBAの2019-20シーズンは、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスという超強力タッグ結成1年目のロサンゼルス・レイカーズがマイアミ・ヒートとのNBAファイナルを4勝2敗で制し、フランチャイズ史上17度目の優勝を飾って幕を下ろした。
ファイナルMVPに輝いたレブロンは、クリーブランド・キャバリアーズに在籍していた15-16シーズン以来、通算4度目の優勝。異なる3チームを頂点へと導き、全ての年でファイナルMVPに輝くという新たな快挙を成し遂げた。
そんな中、キャブズの優勝メンバーだったイマン・シャンパート(現無所属)が10月14日(現地時間13日、日付は以下同)に『Complex』の番組「Load Management」に出演。そこで16年のキャブズと今季のレイカーズによる仮想対決という話題になると、シャンパートは「5戦(4勝1敗)でキャブズだ」と仰天発言。
当時のキャブズはレブロン、カイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)、ケビン・ラブに加え、トリスタン・トンプソンやJR・スミス(現レイカーズ)、リチャード・ジェファーソン(元ニュージャージー・ネッツほか)、シャンパート、マシュー・デラベドーバといった選手がおり、100ポゼッションにおける得失点差を指すネットレーティングではリーグ4位の+6.3を記録。
ゴールデンステイト・ウォリアーズとのファイナルで1勝3敗から3連勝を達成し、奇跡とも言える大逆転劇でフランチャイズ史上初優勝を成し遂げた。
一方、今季のレイカーズはレブロンとデイビスの周囲をケンテイビアス・コールドウェル・ポープやダニー・グリーン、ラジョン・ロンド、ドワイト・ハワード、カイル・クーズマ、アレックス・カルーソ、マーキーフ・モリスらが固め、ネットレーティングでは+5.6を残している。
キャブズにはファイナルで平均27.1得点を奪ったカイリーがいるのだが、シャンパートは「ロンドがマッチアップするだろうね。でも俺たちがトラブルに陥ることはない。俺たちなら彼らを倒せるさ」と言い放った。
高さと速さ、シュート力を兼備するデイビスに対しては、ティモフェイ・モズゴフ(現無所属)が対応できるだろうとシャンパートは言うが、これはさすがに酷だろう。
ヒートとのファイナルでは、ジミー・バトラーやジェイ・クラウダー、あるいはバム・アデバヨが主にガードしていたものの、それでもデイビスはシリーズ平均25.0得点10.7リバウンド3.2アシスト1.3スティール2.0ブロックと大暴れ。
ラブやトンプソン、モズゴフやチャニング・フライ(元フェニックス・サンズほか)ではデイビスのスピードに対処できず、ポストプレーをスローダウンできたとしても、ドライブやプルアップジャンパーで難なく突破されることだろう。
カイリーに対してはコールドウェル・ポープやグリーン、カルーソが襲い掛かるはず。華麗なボールハンドリングでレイカーズのディフェンス陣を切り裂くことはできても、デイビス、ハワード、ジャベール・マギーが並ぶレイカーズのリムプロテクター陣の前にリング下のショットを落としてしまうことが予想できる。
さらに、家族の健康面を理由に第二幕を欠場したカイリーの好敵手エイブリー・ブラッドリーがコートにいれば、さらなるスローダウンも十分あり得る。
なお、レブロンは16年のファイナルでシリーズ平均29.7得点11.3リバウンド8.9アシスト2.6スティール2.3ブロックと主要5部門全てでチームトップを記録しているのだが、今年のファイナルでも平均29.8得点11.8リバウンド8.5アシスト1.2スティール0.5ブロックと超人的な成績を残している。主要3部門には大差ないため、この2チームの仮想対決でも大きな差が生じることもないだろう。
そこでシャンパートが“ディファレンス・メイカー”として挙げたのはスミス。「俺たちには本物のJRがいる。今のチームでは彼を使おうとしていない。彼は年を取ったし、1年くらいリーグから離れていたんだ」とシャンパートは指摘。
キャブズで先発シューティングガードを務めていたボリュームシューターは、今年レイカーズで自身2度目の優勝を飾ったが、今年は途中加入であり、ファイナルでも3試合のみの出場で平均3.4分1.0得点と不発だった。
もちろん、これは仮想対決であり、元選手や解説陣、メディアによって勝敗予想は大きく変わってくるだろうが、さすがにシャンパートのように4勝1敗でキャブズが制すると予想する者は限りなく少ないのではないだろうか。
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