2021.01.23

右肩を負傷しながらも左手でショットを沈めたコービー…アンソニー・デイビスが若手時代の思い出を語る

2016年のオールスターでチームメートになったコービー(左)とデイビス(右)[写真]=Getty Images
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「『彼はなんてタフなんだ。そのままプレーを続行しているよ』と思った」

 昨シーズン、ロサンゼルス・レイカーズ移籍1年目にして悲願の初優勝を達成したアンソニー・デイビス。多彩なフットワークを武器にペリメーターでは1対1を仕掛け、インサイドではアリウープや味方が外したショットを豪快なダンクでフィニッシュし、アウトサイドでも勝負所で3ポイントシュートを沈めてきた。

 オフシーズンには再契約に合意し、現在27歳の彼は自身の全盛期をレイカーズに捧げることになった。彼ほどの才能あふれる選手ならば、この契約期間にあとどれだけ優勝を達成できるかが注目されることだろう。

 今ではリーグを代表するスーパースターになったデイビスだが、とある思い出をシェアしてくれたそうだ。『SB Nation』によれば、彼はレイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントとの対戦について振り返ったという。それは2015年1月23日(現地時間22日)、当時21歳のデイビスはニューオーリンズ・ペリカンズに所属しており、コービー率いるレイカーズと対戦。その際コービーは第3クォーターにドライブを仕掛けてダンクを叩き込んだのだが、これにより右肩回旋筋腱板を断裂し、全治9ヵ月の大ケガを負ってしまったのだ。

 しかしコービーはタイムアウト中にアイシングをするとコートへ復帰。最終クォーターでは彼の代名詞とも言えるターンアラウンドフェイダウェイを左手で決めるという、驚きのプレーをみせたのである。デイビスは当時のこの出来事について、「彼がドライブでゴールへアタックをしたあと、自分の肩を抑えていたんだ。肩に問題が起きたんだとその時思ったよ」とコメント。「タイムアウトのあと彼は試合に戻ってきたから、『彼はなんてタフなんだ。そのままプレーを続行しているよ』と思った。それから次のプレーで彼はポストでボールを受け取ったんだ。2回のドリブルから体を揺さぶり、ターンから左手でショットを決めたんだ」と振り返る。

「彼が肩を気にしながらベンチに下がる様子を見ていたんだ。なのにその後『問題ない、左手でシュートしてプレーするだけだ』という彼の姿に驚いた。それが僕がまだ若手だった時の思い出かな」と、デイビスは締めくくった。コービーはショットを沈めたあとも左手だけでプレーを続行していたが、彼の執念と闘争心が垣間見えるゲームだったに違いない。

 この左手のショットは当時大きな話題となったために、記憶しているファンも多くいることだろう。コービーの印象的なハイライトは数多くあるが、彼を尊敬し、今では自分がパープルアンドゴールドを背負っているデイビスが、素晴らしい名シーンを回顧してくれた。

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