2021.04.12
3月8日(現地時間7日)に開催された「NBAオールスターゲーム2021」は、170-150でチーム・レブロンがチーム・デュラントを下し、MVPには35得点を奪ったヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/チーム・レブロン)が選ばれた。
だがこの試合でステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)とデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ/共にチーム・レブロン)が魅せた3ポイントショーも圧巻だった。
両選手から放たれた長距離砲は、3ポイントラインから離れたエリアからでも難なくリングをスプラッシュ。終わってみれば互いに成功率50.0パーセント(8/16)と高確率で成功させ、ハーフコートショットも決め切る驚異のシュート力を発揮。
そしてオールスターゲームの幕を下ろしたのは、リラードがハーフコートから一歩踏み出して放ったディープスリー。まるでレギュラーシーズンの活躍をそのまま持ち込んだかのようなパフォーマンスでチーム・レブロンを勝利へと導いたのである。
ブレイザーズはCJ・マッカラム、ユスフ・ヌルキッチというスターター2人を欠きながら、シーズン前半戦を終えて21勝14敗。ウェスタン・カンファレンス5位という好成績を残しており、リラードがそのけん引役を務めていることは間違いない。
今季ここまで平均29.8得点4.3リバウンド8.0アシストを記録するブレイザーズのフランチャイズプレーヤーは、第4クォーターまたは延長残り5分で5点差以内というクラッチシチュエーションで計71分に出場しており、出場時間帯における得失点差で+42という申し分ない数字を残している。
9日に『NBC Sports』へ掲載された記事の中で、リラードは自信満々にこう口にしていた。
「ゲームを締めくくる時というのは、皆が目を向けていると思う。で、『いったい誰がビッグショットを決めるんだ?』とね。俺個人としては、そのショットを放つ選手でありたいんだ。その瞬間、(もし決まれば勝って)チームをトップへと押し上げる、あるいは惜しくも敗れることになる。チームのリーダーとして、俺はそのショットを託されることが最も快適と感じる人間なんだ。(勝てるかどうかの)疑問に対して答えを出さなきゃいけない場面だからね。俺にはそのショットが落ちようと、プレーを決められなくても、そこからまた前に進むことができると分かっている」。
シーズン後半戦ならびにプレーオフでも、相手チームはリラードをリズムに乗せまいと、厳しいマークを敷いてくるだろう。ブレイザーズから勝利を手にするためには、この男をスローダウンしなければならないからだ。
そして僅差の展開で試合終盤を迎えるのも危険。なぜなら、クラッチタイムにめっぽう強いリラードが牙を剥き、その試合で不調だったとしても、危険なスコアラーと化して次々にビッグショットを沈めてくるからである。
ブレイザーズはマッカラム、ヌルキッチがシーズン後半戦のどこかで復帰する見込みだけに、ますます危険なチームへと変貌する可能性を秘めていると言っていいだろう。
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