2023.06.19
3月26日(現地時間25日、日付は以下同)のトレードデッドラインで、例年と同様に数多くの選手がトレードされ、新天地へと旅立った。
だがルー・ウィリアムズにとって、今季まで4シーズン在籍してきたロサンゼルス・クリッパーズは思い入れが強く、インスタグラムで「引退について考えていた。(クリッパーズという)フランチャイズで僕は持ち得る力を発揮してきたからね」と投稿するほど、受け入れるのに時間を要した。
インスタントスコアラーとしての地位を確立しているウィリアムズは、クリッパーズ時代に最優秀シックスマン賞に2度(通算3度)も輝き、計261試合(うち先発は31試合のみ)の出場で平均28.2分19.1得点5.1アシストを記録。プレーオフにも2度(通算9度)出場した経験を持つ。
そしてキャリア16年目のコンボガードは、ベンチスタートとして通算1万2813得点を残してきた。これは1970-71シーズン以降、ベンチスタートとして残した得点としては歴代最多である。
現役引退について向き合いつつ、ホークスでプレーすることを決断した34歳は「僕は今でもハイレベルなプレーができると感じている。このチームを助けることができる気がしているんだ。引退について考えていたことを振り返りたくはない。それはもう終わったこと。このチームでシーズンを終えるチャンスだということ」と、31日に行なわれた入団会見で口にした。
4年ぶりのプレーオフ進出を目標に掲げるホークスは、31日のフェニックス・サンズ戦を110-117で落としたものの、イースタン・カンファレンス6位の23勝24敗とまずまずの成績を残している。
トレイ・ヤング、ジョン・コリンズ、クリント・カペラらを擁するホークスは、ここ13試合で9勝をあげており、プレーオフという大舞台へ返り咲く可能性は十分にあると言っていい。
ウィリアムズに求められるのは、セカンドユニットをけん引すること。サンズ戦を迎える前の時点で、ホークスはヤングがコートに出ている時間帯でオフェンシブ・レーティングが119.1なのに対し、ベンチへ下がっている時間帯では106.2まで急激にダウン。プレーメイカーとして、ヤング不在時にオフェンス面でチームを支えることがマストであり、ウィリアムズにとってクリッパーズ時代にやってきたような役割と言える。
「僕がこの地に着けば、ポジティブなエナジー、ポジティブな経験を持ち込みたい。ここでプレーしたくないだなんてチームメートたちに思われたくないからね。キャリアのこの時点で、自分にとって何がベストなのかを理解するために、ちょっと時間が必要だったんだ。そして今、僕はここにいる。彼らが僕のことを必要としてくれている。彼らを押し上げて、前へと進む準備はできているよ」。
ウィリアムズはそう語っており、新たな環境に身を置いてプレーオフ進出を後押しする役割を務めることを受け入れたと言っていい。ベテランとして、若手を多く抱えるホークスへプレーメイカーとして、ベテランとしてどんなものをもたらしてくれるのか、期待したいところだ。
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