2021.06.29

デュラントが「何も特別なことはなかった」と今季を総括、オリンピックについても言及

イースト準決勝で姿を消したデュラント[写真]=Getty Images
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 6月25日(現地時間24日、日付は以下同)に公開されたポッドキャスト番組「Boardroom: Out of Office」に、ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントが出演。ホストを務めるビジネスパートナーのリッチ・クレイマンへ、今季についてこう明かしていた。

「今シーズン、俺は『最高のシーズンだった』『すばらしい仕事ぶりだったぞ』といった多くの祝福を受けてきた。でも俺は何も成し遂げてはいないんだ。俺たちは負けたんだ。それに俺はプレーできると分かっていたし、自分がいい選手なのも知っていた。これまでに48得点したこともあったし、ビッグゲームでもプレーしてきたし、ビッグショットだって決めてきた。だから、(今季は)俺にとって何も特別なことではなかったんだ。なぜなら負けてしまったのだから」。

 アキレス腱断裂という大ケガから2シーズンぶりに復帰したデュラントは、レギュラーシーズンで平均26.9得点7.1リバウンド5.6アシスト1.3ブロック、プレーオフでも平均34.3得点9.3リバウンド4.4アシスト1.5スティール1.6ブロックを残し、ショット全般でも申し分ない数字を残してきた。

 だがネッツはミルウォーキー・バックスとのイースタン・カンファレンス・セミファイナル第7戦の末に惜敗。カイリー・アービング(足首捻挫)がシリーズ第4戦を最後に戦線離脱、ジェームズ・ハーデン(ハムストリング)が第1戦序盤に離脱も、第5戦から執念の復帰を飾るも本調子とは程遠く、戦力ダウンは明らかだった。

 そうした中、デュラントはこのシリーズ全試合で28得点以上をマーク。シリーズ平均でも35.4得点10.6リバウンド5.4アシスト1.6スティール1.1ブロックを記録。フル出場した第5戦で49得点17リバウンド10アシストのトリプルダブルに3スティール2ブロックと超人的なパフォーマンスで勝利へと導いた。さらに第7戦でも48得点9リバウンド6アシストをたたき出し、延長へ持ち込むショットをねじ込むなど大暴れ。

 ただ、デュラントはこれまで所属してきたオクラホマシティ・サンダーとゴールデンステイト・ウォリアーズでもエーススコアラーとして獅子奮迅の活躍を見せており、イースト準決勝でプレーオフから姿を消したことが心底悔しかったのだろう。

 そしてこの夏、デュラントはアメリカ代表のエース格として東京オリンピックへ参戦する。29日に正式発表となったロースターにはウォリアーズ時代のチームメート(ドレイモンド・グリーン)がおり、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)がアシスタントコーチを務めるだけに、デュラントはこう話していた。

「今回のメンバーは多くが初出場で、初めて経験する選手たちもいる。でもスティーブがいるし、ドレイモンドもいる。俺はすでに彼らと一緒にやってきた。また一緒にやれることが楽しみなんだ」。

 今回のロースターでオリンピックの出場経験があるのはデュラントとグリーン、ケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)の3選手のみ。デュラントは2012年のロンドン・オリンピック、16年のリオデジャネイロ・オリンピックに続いて3度目、グリーンは16年、ラブは12年に出場し、それぞれ金メダルを手にしている。

 なかでもデュラントはいずれも平均19.4得点以上をマークし、アメリカ代表のトップスコアラーとなってきただけに、今大会でもエースとしてチームをけん引していくことが容易に想像できる。

 特にウォリアーズで3度のファイナル進出、2度の優勝を共に勝ち取った2人がいることはデュラントにとっても大きく、「俺たちはいろんなことを乗り越えて、多くを経験し、一緒に数多くのことを学んできた。楽しいに決まってるさ」と語っていた。

 208センチの高さと長さを持つデュラントは、オフボールからキャッチ&シュートを難なく沈めるだけでなく、プルアップから軽々と正確無比なショットを放り込むことができるだけに、東京オリンピックでも要注目の選手となるに違いない。

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