2022.01.12
スペンサー・ディンウィディーは、ブルックリン・ネッツとのサイン&トレードを経て、来シーズンからワシントン・ウィザーズの一員となる。
ディンウィディーはドラフト前の前十字靭帯断裂により、一時はDリーグ(現Gリーグ)を経験した苦労人。NBAキャリアは決して順風満帆なスタートではなかったが、前所属のネッツで才能を開花させると、2018年には年間最優秀躍進選手賞(MIP)候補に選出された。持ち前のドライブと強心臓から放たれるクラッチシュートは相手に悩みの種を植え付け、スターターとしても6thマンとしてもプレーできる器用さも持ち合わせている。
その優秀さから、ディンウィディーは今シーズン、3年6200万ドル(約68億円)の契約を手にした。ウィザーズについても「ウィザーズは僕にとって理想的なチーム。僕が一昨年のような活躍をし、ブラッド(ブラッドリー・ビール)をサポートできれば、このチームはイースタン・カンファレンスの脅威になる」と、入団会見では新天地での自信を覗かせていた。
しかし、そんなコメントを他所に、NBAファンの間ではディンウィディーが来シーズン優勝した場合に受け取るボーナスが話題になっている。
「ESPN」のアナリストを務めるボビー・マークスは最近、インスタグラムに投稿した映像の一環でディンウィディーの契約に言及。チャンピオンリングの獲得はNBAにとってこれ以上にない名誉だけに、優勝ボーナスはかなりの額と思われたが、同氏によるとディンウィディー優勝ボーナスはたったの1ドル(約110円)だという。
(*該当箇所は10:15〜)
昨シーズン、ミルウォーキー・バックスでチャンピオンに輝いたドリュー・ホリデーは、リング獲得にともない100万ドル(1億900万円)のボーナスを受け取っていた。その一方で、ディンウィディーのボーナスは、わずか110円。年間20億円以上を受け取るにもかかわらず、その極めて少額なボーナス設定には、マークスも笑いを堪えきれなかった。
しかし、ディンウィディーはコート上のみならず、契約面でもユニークな選手であることを忘れてはいけない。前所属のネッツとの契約ではNBAとの話し合いのもと、自身の契約金をデジタルトークン化して投資対象とする先進的なプランを発表しており、これは前例のないトピックとして日本の経済誌でも取り上げられていた。
契約面から話題作りを行うサービス・チャレンジ精神旺盛なディンウィディー。新シーズンをケガなく過ごし、オンコートでのハイライト量産にも期待がかかる。
文=Meiji
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