2021.09.24

層の厚いロスターに自信を見せるウィザーズGM「各ポジションが競争になるだろう」

勝負の3年目を迎える八村塁[写真]=Getty Images
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9月24日、ワシントン・ウィザーズのジェネラルマネージャーであるトミー・シェパード氏の会見の模様をクラブ公式Twitterが動画で伝えた。

競争力の高いトレーニングキャンプへ

開幕に向けて来週から開始されるトレーニングキャンプについて「すごく楽しみだ」とコメントしたシェパードGM。ウィザーズは大きくロスターを変動させたが「優勝経験のあるベテラン選手も加わり、各ポジションの層が厚くなった」とオフシーズンの補強に自信をのぞかせた。

「各ポジションにシュート力が備わるようにロスターを組んだ」と話すシェパードGMは「(ケンテイビアス・コールドウェル・)ポープは2番と3番ができる。クーズ(カイル・クーズマ)は3番と4番ができる。(八村)塁は4番と3番ができる。ダービス(・ベルターンズ)は控えとスターター両方できる」と複数のポジションをこなせる選手が増えたことを強調。

さらに「コーリー・キスパートもさっそくみんなの信頼を勝ち取った。攻防両方できるし、カッティングも上手い。身体能力も過小評価されている。そして3ポイントシュートが優秀だ」と八村のゴンザガ大学時代のチームメートでもあるルーキーについても評価した。

複数ポジションで活躍できる選手も加入し、層が厚くなったウィザーズは、チームとしての選択肢が大幅に増えた。それによりスターターの5人を誰が務めるかにも注目が集まるが、シェパードGMはもう1つ重要なラインナップについて語った。

「誰がスタメンを張るかは大事なことだが、私はクロージングラインナップにもっと興味がある。そのラインナップはマッチアップにもよるだろうし、誰が第4クォーターに好調かにもよる。その試合で好調な選手がクロージングラインナップに入るだろう」

試合を始めるメンバーはもちろん大事だが、48分間を勝利で終えるための5人も重要だ。「各ポジションが競争になるだろう」というシェパードGMの言葉通り、トレーニングキャンプからチーム内の競争力は高まるだろう。

新たなバックコートコンビ

今回の補強で最も注目されている選手であるスペンサー・ディンウィディーについては「スペンサーは最高だ。オンコート、オフコートでこの球団にとって大きな補強だ」と太鼓判を押す。

選手としての能力はもちろん、素晴らしいリーダーであると語るシェパードGMは「新加入選手が多いので、みんながすぐに噛み合うとは思っていない。しかし、スペンサーとブラッドリー(・ビール)はすごく楽しみなバックコートになるだろう。2人ともサイズがあるし、得点力も守備力もある。そして2人とも素晴らしいリーダーだ」と語り、チームのエースの相棒として期待を寄せた。

在籍10年目を迎えるブラッドリー・ビール[写真]=Getty Images

 ビールについては「大きな声を出して引っ張るタイプではない」とコメントしつつも、「毎年成長していて、彼は何が必要かよく理解している」と評価した。

昨シーズンはラッセル・ウェストブルックが声を出してチームをけん引したと語ったシェパードGMは、今シーズンはビールのリーダーシップに期待を寄せる。

「ラッセルがいなくなって、彼も今まで以上に声を出す必要性を感じている。彼は背中で引っ張るタイプ。私はそれが理想的なリーダーシップだと思っているが、彼は必要なときにはしっかりと声を出してくれるリーダーだ」

プレーオフに進出し、チームとして経験値を積んだ昨シーズン。今年はそこから大きく陣容を変え、八村にとっても勝負の3年目となる。

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