2022.02.04
マイアミ・ヒートのエース、ジミー・バトラーが自身のコーヒーブランド「Bigface(ビッグフェイス)」を正式にローンチした。
遡ること2020-21シーズンのバブル期、闘将は舞台となったオーランドの隔離施設内でまさかのコーヒーショップを開店した。キャッシュオンリー、1杯20ドル(約2200円)という強気な価格設定だったが、バトラーは本格的なエスプレッソマシーンを導入し、エルサルバドル産のコーヒーを仕入れるなど、その本気度はオンコートで見せるパッションに負けず劣らずのものだった。
バブル期から商標登録を進め、本格的なビジネス展開を視野に入れていたバトラーだったが、国際コーヒーの日に制定されている10月1日、遂に「ビッグフェイス」が始動。『CNBC』によれば、「Bigface」は世界的なeコマース企業「Shopify(ショッピファイ)」と提携して展開されるという。収益はすべて、バトラーに還元。しかし、その代わりにバトラーは「Shopify」が提供するクリエイタープログラムに参加し、「Shopify」は自社のプロモーションでバトラーの名前や肖像の使用が可能となる。
バトラーは『CNBC』のインタビューで、コーヒー作りの最高峰を目指してはいないものの、真剣に取り組む意志を口にしている。
「朝起きると、トレーニングのためにワークアウトへ行くことにワクワクするんだ。そして、早く家に帰れば、バリスタの練習をすることができる」
「Bigface」は昨年8月、コーヒーの権威とも言える品評会「Cup of Excellence(カップ・オブ・エクセレンス)」が主催したオークションでもコーヒーを落札。そのボリュームは454キロを超え、落札総額は6万5000ドル(約730万円)にものぼる。
「Research and Markets(リサーチ・アンド・マーケッツ)」の調べでは、昨年のコーヒー業界の市場規模は1020億ドル(約11兆4000万円)以上で、2026年までに年平均4.28パーセントの成長曲線を描くと推定されている。しかし、今年8月にヒートと4年1億8400万ドル(約202億4000万円)の契約延長に合意したバトラーにとって、「Bigface」は金銭目的のビジネスではない。
「俺にとって、それ(収益)はどうだっていい。俺や家族にとって、バスケットボールが重要な収入源なんだ」
では、バトラーは今後、「Bigface」をどのような方針で運営していくのだろうか。バトラーは同ブランド設立前、コーヒービジネスを研究するべく、コスタリカをはじめとするコーヒー農園を訪れたという。
「農家の方々とのコミュニケーションは特別なものだった。俺はBigfaceを通じて、コーヒー豆とそれを育てている農家、そして彼らの家族の背景にあるストーリーを伝えていきたい。一杯のコーヒーに込められた時間、努力、そしてエネルギーをね」
現在、「Bigface」の公式サイトではブランドロゴを配した各種アパレルやマグカップに加えて、一大トレンドに成長したNFT(非代替性トークン)も販売中。また、将来的にはコーヒー豆の販売も検討しているという。バトラーファンやNBA好きなコーヒー愛飲家の方は、今後の「Bigface」の展開をフォローしてみてはいかがだろうか。
文=Meiji
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