ベン・シモンズの開幕戦出場は微妙？ シクサーズ指揮官は「まだゲームシェイプではない」

　10月18日（現地時間17日、日付は以下同）。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのベン・シモンズが今季初めてチーム練習に参加した。

　昨季プレーオフでカンファレンス・ファイナル進出まであと1勝に迫ったシクサーズは、今季も優勝候補の一角とみなされていたのだが、8月末にシモンズがトレードを要求していることが報じられ、チームメートたちの説得にも応じずに今季全休というウワサも流れていたのだが、フロント側と代理人のリッチ・ポールによる話し合いによって事態は好転し、先日フィラデルフィアへ到着。

　その後、新型コロナウイルスのプロトコルを明けたシモンズは、16日のデトロイト・ピストンズとのプレシーズン最終戦こそ欠場したものの、21日のニューオーリンズ・ペリカンズとのレギュラーシーズン開幕戦に向けて仲間たちと一緒に汗を流した。

　シモンズが離脱していた理由は、ケガや個人的な事情ではなく、チームと決別宣言をしていただけに、チームメートたちと不穏な空気に包まれてもおかしくはないのだが、トバイアス・ハリスは「いや。全く問題なかったね」と明かしており、フルカン・コルクマズは「彼は見せつけていたでしょ？ 別になにか特別ってわけじゃなかったけどね。まるで『やあ。どうだった？』って感じだったね」と切り返している。

　今季シクサーズはジョエル・エンビードを中心にハリスやセス・カリー、ダニー・グリーンという先発陣やタイリース・マキシー、シェイク・ミルトン、アンドレ・ドラモンドらがコアメンバーとなってトレーニングキャンプからプレシーズンを戦ってきた。

　これまでの実績からすれば、シモンズの先発ポイントガード起用が濃厚なのだが、ドック・リバースHC（ヘッドコーチ）は「彼を見ていたんだが、きちんとしたシェイプではないように思えた。まだゲームシェイプではないのは明らかだ」と口にしており、開幕戦までにコンディションが整うかは現時点で微妙。

　エンビードに次ぐチームの得点源として活躍するハリスは「完璧だったかって？ いや。そうではない。でも僕らは仕事としてここにいる。バスケットボールのゲームに勝つためさ。そのために彼をフロアに立たせて、自分たちがやるべきことをしていくだけ」と語っており、さらにこうも話している。

「ここにいる僕らは成熟した男たちだから。ここは中学校じゃない。僕らは7年生（日本の中学1年生）でも8年生（同2年生）でもないのさ。だから僕らはできるだけ早くフロアに立って、バスケットボールをしていくだけ。そうすべきなのさ」。

　幸い、今はシーズン開幕前であり、この時期にチームをピークへと引き上げることもない。シモンズがゲームシェイプを取り戻してチームメートたちとの連係を取り戻せば、再びシクサーズのユニフォームを身に着けてプレーする日が訪れることだろう。