2021.11.10
10月28日(現地時間27日、日付は以下同)。ブルックリン・ネッツはマイアミ・ヒートの前に93-106で敗れてしまい、2勝3敗で負け越す波乱の序盤戦となった。
そんななか、この試合でジョー・ハリスが5本の長距離砲を突き刺して15得点をマーク。2016年夏にフリーエージェントとして加入した男は、在籍6シーズン目の序盤に3ポイント成功数を816本まで伸ばし、ジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか/現同チームHC)の813本を抜いてフランチャイズ史上トップに躍り出たのである。
「(僕がやってきた)6年前とは大違いさ。(あの頃はまだ)若かったし、リーグで居場所を見つけて生き残ろうとする選手たちが集まった成長中のチームだった」。
試合後にハリスがそう振り返ったように、当時のネッツはアトランティック・ディビジョン最下位に沈むチームで、再建している段階だった。
ハリスはクリーブランド・キャバリアーズで2シーズンをプレーするも、平均9.1分2.5得点を残したロールプレーヤーに過ぎず、NBAで生き残る道を模索していた。
するとネッツでチャンスをつかんで頭角を現し、18-19シーズンから先発に定着。19年にオールスターの3ポイントコンテストで優勝し、昨季までに3ポイント成功率で2度もリーグトップに立つほどの選手へと成長。
「彼は(このチームで)間違いなく有能な選手に、エリートなシューター、そしてこのリーグでスターターを務める選手へと変わっていったんだ。今でも成長を続けているよ。このチームが再建していくうえで初期からいた選手の1人でもあり、ここ5、6年におけるクラブの歴史の一部になっている。彼はこのチームのハート&ソウルかつグルーガイのような選手なのさ」。
就任2シーズン目のスティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ)はそう語り、チーム最古参のハリスを称えていた。
「僕はここに来ることができてラッキーだったと思っている。たくさんのすばらしいコーチたちとチームメートたちがいるからね」とハリスは謙そんするも、KDことケビン・デュラントはこう話す。
「彼はより良い選手になりたいんだ。毎日、ゲームでインパクトを与える選手になろうとしている。それは彼の日々の取り組みやディテールへのこだわりからも感じ取れる。俺たちは皆、選手として成長を続けていて、ジョーもクリーブランド・キャバリアーズで送った日々からずっと成長を続けているよ」。
ここまで2勝3敗と負け越しているネッツだが、このチームがこのままズルズルと黒星を積み重ねることは、デュラントやジェームズ・ハーデンといったスーパースター、そしてもちろん、最古参のハリスも許さないはず。
このチームが白星先行へと変わるべく、コーチ陣と選手たちは試行錯誤しながらも着実に前へ進んでいくに違いない。
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