2021.11.22

優勝を切望するリラードが目指すのはサンズ?「あれこそ、僕のビジョンだ」

ブレイザーズでエースとして活躍するリラード[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 現在、ウェスタン・カンファレンスの7位につけるポートランド・トレイルブレイザーズ。直近5試合は4勝1敗と復調の兆しを見せており、このまま波に乗ればプレーオフ圏内を確保できるものと思われる。

 しかし、デイミアン・リラードの目標は高い。チームのエースは、“露骨な”動きをすることなく、NBAの頂点に立つことを望んでいる。

 ブレイザーズの背番号0は、昨シーズンNBAファイナルに進出したフェニックス・サンズがモデルになると考えているようだ。『Yahoo Sports』のクリス・ヘインズのインタビューにおいて、リラードは以下のようにコメントしている。

「フェニックスを見てみてくれ。彼らにはたくさんのスター選手がいるわけではない。皆、自分の役割を理解していて、自分の仕事に実直な選手たちで構成されている。クリス・ポールデビン・ブッカーはオールスター選手だけど、ディアンドレ・エイトンも質の高いセンターで、ジェイ・クラウダーは経験豊富でクオリティ、ストレッチ性、タフネスを兼ね備えている。キャメロン・ジョンソンも優れた選手で、ミケル・ブリッジズは僕がリーグで一番好きなスモールフォワードだ。あのチームはどのようにケミストリーを生み、ウェスタン・カンファレンスからファイナルに進出しているだろう。あれこそ、僕のビジョンなんだ」

「僕はスター選手を獲得することがすべてではないと思う。僕はデイム・リラードだし、CJはCJ・マッカラムだ。僕たちにはフェニックスと同じことを成し遂げるコアピースが揃っている。あとは、それをどう埋めるかじゃないかな。僕、チャウンシー(・ビラップス)、ニール(・オルシェイ)の3人で話し合い、僕の考えや、どうすれば優勝できるかを共有し、同じ考えを持つことができた。僕にとってはそれで十分で、現在の方向性を信頼している。でも、どうなるかは分からない。彼らが僕に何かを保証することはできないし、僕も彼らに何かを保証することはできないけどね」

 シーズン当初は新ボールのタッチに苦しみ、スロースタートとなったリラード。しかし、絶対的エースとしてプレーのクオリティーを改善し、直近のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦ではゲームハイの39得点をマークし、貫禄を示した。

 果たして、今シーズンのブレイザーズはどこまで勝ち上がることができるのか。鍵となるのは、リラードが目指すサンズのようなチームとしての完成度に違いない。

 文=Meiji

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