2021.12.06

戦力ダウンながらネッツに競り勝ったブルズのデローザン「ベストになりたいなら…」

29得点を奪ったデローザン(左)[写真]=Getty Images
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「僕は皆へこう言ってるんだ。『10本連続で落としていようが関係ない、次もシュートしてくれ』とね」

「ベストになりたいなら、ベストを倒さなきゃいけない。皆はベストになることについて話すけど、まずはコートに出なきゃね。戦力不足だろうと関係なく、ベストになりたいならベスト(なチーム)と競い合わないといけない」。

 そう語ったのは、シカゴ・ブルズを引っ張るデマー・デローザン。12月5日(現地時間4日、日付は以下同)に敵地バークレイズ・センターで行なわれたブルックリン・ネッツ戦で、ブルズはパトリック・ウィリアムズ(左手首)、コービー・ホワイトとジャボンテ・グリーン(ともに新型コロナウイルスの安全衛生プロトコル入り)を欠き、先発入りしたアレックス・カルーソもハムストリングを痛めて途中退場と戦力ダウンを余儀なくされた。

 それでも、約38分間に渡ってホームのネッツがリードするなか、3点ビハインドで迎えた最終クォーターにデローザンが13得点をたたき出し、最終スコア111-107でブルズが制し、今季ネッツに対して2戦負けなしとなった。

 この勝利によって、ブルズ(16勝8敗)はイースタン・カンファレンス首位のネッツ(16勝7敗)とのゲーム差を0.5まで縮めることに成功。

 ブルズではザック・ラヴィーンがゲームハイの31得点に8リバウンド6アシスト、デローザンが29得点6リバウンド3アシスト、二コラ・ブーチェビッチが11得点5リバウンド、アヨ・ドスンムが11得点、デリック・ジョーンズJr.が8得点4リバウンド4ブロックをマーク。

 そして勝利を決定づけたのは、ロンゾ・ボールの長距離砲だった。残り39.7秒にケビン・デュラントの3ポイントで2点差に迫られた場面で、ブルズはデローザンがボールを持ち、右側からドライブを仕掛けていき、右エルボーでフリーになっていたボールへパス。

 ボールはそれまで3ポイントが6投中1本しか決まっていなかったものの、自信を持って冷静に繰り出し、見事リングをくぐり抜けた。このショットについて、デローザンは「あれは大きかったね」と切り出し、こう振り返っている。

「僕らは彼(ボール)のことを信頼している。僕はこのチームの皆へこう言ってるんだ。『10本連続で落としていようが関係ない、次もシュートしてくれ』とね。僕が彼にスペースを作り出した時こそ、一番自信がある。彼ならあのスリーを決め切ってくれるとね」。

 カルーソのケガの状態や、ホワイトとグリーンの状況も気になるところだが、このチームにはデローザンとラヴィーンという頼もしいスコアラーが2人もいる。特にデローザンは第4クォーターで勝利を手中に収めるべく自ら点を取りにいくだけでなく、ネッツ戦終盤のようにクラッチプレーのおぜん立てもできるだけに、大きな存在となっていることは間違いない。

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