2022.03.13

NBA歴代最多勝HCとなったポポヴィッチ「私のものではなく、この街にいる私たちのもの」

ネルソンを抜いてNBA歴代最多となる通算1336勝に到達したポポヴィッチHC[写真]=Getty Images
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 3月12日(現地時間11日、日付は以下同)。サンアントニオ・スパーズがホームでユタ・ジャズ相手に104-102で競り勝ち、今季戦績をウェスタン・カンファレンス12位の26勝42敗とした。

 この勝利によって、スパーズのグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)は通算戦績を1336勝694敗(勝率65.8パーセント)とし、ドン・ネルソン(1335勝1063敗/勝率55.7パーセント)を抜き、ヘッドコーチとしてNBA歴代最多勝記録を塗り替えた。

「それはたくさんの人たち全員の証だ。1人によってできるものではないということ。バスケットボールというのはチームスポーツだ。選手たちが一丸となって取り組むことを指導しなければならない。私の人生にはすばらしい選手たちとコーチ陣、スタッフ陣がいてくれたことをありがたく思う。それに素敵な街があり、そして何と言ってもファンの皆さんのサポートのお陰だ」。

 1996-97シーズン途中からスパーズの指揮官へ就任したポポヴィッチHCは、98年から2019年まで22シーズン連続でプレーオフへと導き、5度の優勝(99、03、05、07、14年)を勝ち取り、歴代最多タイとなる3度の最優秀コーチ賞も獲得。

 それでも、NBA史上屈指の名将はスパーズでプレーしてきたデイビッド・ロビンソンやティム・ダンカン、マヌ・ジノビリ(いずれも元スパーズ)、トニー・パーカー(元スパーズほか)、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)といったスター選手に加え、スパーズという球団へ献身を見せてきた選手たち、さらにはコーチ陣とチームスタッフへの感謝を欠かさなかった。

「この記録を(チームの)皆で共有する。これは私のものではなく、この街にいる私たちのものだ」。

 ネルソンはスパーズの公式SNSアカウント内で「あなたのことをとても誇りに思う。この日が訪れることを楽しみにしていた。あなたは私の人生でベストな友人の1人であることを分かってほしい。残りのNBAキャリアでもベストを尽くしてくれることを願っている」と祝福。

 2010年4月15日にネルソンが1335勝目を達成してから約12年。ポポヴィッチHCによって、NBAに新たな歴史が刻まれることとなった。