2022.03.14

「今までで最高のチームメート」…ケビン・ガーネットがセルティックスの永久欠番入り

ガーネットの永久欠番セレモニーにはチームメート、球団のレジェンドが多く駆けつけた [写真]=Getty Images
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 3月14日(現地時間13日)。ボストン・セルティックスのホーム、TDガーデンには2008年の優勝メンバーが数多く駆け付けた。

 ダラス・マーベリックス戦後、会場ではレジェンドのケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)の永久欠番セレモニーが開催されたからである。

 07年夏に加入し、07-08から12-13まで6シーズン在籍し、背番号5を身にまとったガーネットは08年の優勝に大きく貢献。20年(式典は21年)にバスケットボール殿堂入りを果たし、昨年NBAが発表した75周年記念チームにも名を連ねた00年代を代表するスーパースターの1人。

 セルティックスでは生え抜きのポール・ピアース(元セルティックスほか)、同じく同年に移籍してきたレイ・アレン(元シアトル・スーパーソニックスほか)とともに“ビッグ3”を形成し、07-08シーズンにリーグベストの66勝16敗を記録。その後苦戦こそしたものの、プレーオフを勝ち上がり、NBAファイナルでコービー・ブライアント率いるロサンゼルス・レイカーズを4勝2敗で下して球団史上17度目のチャンピオンとなった。

 在籍期間に396試合へ出場し、平均15.7得点8.3リバウンド2.7アシスト1.2スティール1.0ブロックを残してきた男は、ウルブズ時代と比較するとフィールドゴール試投数が減少するなど、個人スタッツこそ軒並みダウンしたものの、守護神兼ヴォーカルリーダーとして絶大な存在感を発揮。08年に最優秀守備選手賞に輝くなど、チームの屋台骨として数多くの勝利に貢献してきたことは疑いようのない事実。

 この日会場にはピアースや当時のチームメートたちに加えて、ここ数年不仲とささやかれていたアレンも駆け付けた。「レイ・アレンがここにいてくれるのはいいことだ。会えて嬉しいね。次は君の番だ」とガーネットは元チームメートとの再会を喜んでいた。

 当時エースを務めていたピアースは「君には感謝している。この街が求めていたカルチャーを持ち込んでくれたんだ。セルティック・プライドを取り戻してくれた。だから俺はチームメート、友人、それに兄弟として礼を言う。一緒にプレーした全ての選手たち、この街にいる人たちが君のことを愛しているよ。本当にありがとう」とガーネットへ多大な感謝を示していた。

「俺がこの地へ来たのは、仲間たちを引き上げるためだった。そして彼らが俺をより良い選手にしてくれた。そう、俺たちは互いに成長することができたのさ」と話したとおり、ガーネットはあふれんばかりの闘争心を前面に出し、スタッツ以上の影響力を与えてきたのである。

 元チームメートで、現在はGリーグのグランドラピッズ・ゴールド(デンバー・ナゲッツ傘下)で指揮官を務めるジェイソン・テリー(元マブスほか)はガーネットを「一緒にプレーしてきた中で最強の競争相手だった。だがそれよりも、今までで最高のチームメートだった」と称賛。

 レジェンドのビル・ラッセル(元セルティックス)も「君のプレーを観て、いつも楽しませてもらったよ。そして今、私たちのジャージーが天井へ一緒に吊るされた。君がかつて言ったとおり、不可能なんてないんだ(anything is possible/08年の優勝時にガーネットが咆哮したフレーズ)」と語り、永久欠番入りを祝福していた。

 ガーネットはボストンへセルティック・プライドを呼び戻し、強烈なインパクトと多大なるレガシーを残してきただけに、永久欠番入りを疑問に思う者などいないはずだ。